「WEST EXPRESS銀河」山陽方面へ運転開始 3月出発はまだ間に合います

JR西日本の新しい長距離列車「WEST EXPRESS銀河」は、2020年12月から2021年3月までの期間、関西と山陽エリアを結ぶルートを昼行で運行しています。

山口県下関市の唐戸市場から眺める関門海峡と関門橋 ©Katsumi
山口県下関市の唐戸市場から眺める関門海峡と関門橋 ©Katsumi

「WEST EXPRESS銀河」は、観光によって西日本エリアを活性化することを目指した、JR西日本による長距離列車の愛称です。新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年5月に予定されていたデビューは9月11日(金)に延期されましたが、11月28日(土)まで山陰コース(京都駅〜伯備線経由〜出雲市駅間)で夜行列車として運行してきました。

2020年12月12日(土)からは、山陽コースで昼行による運行が始まりました。下りは大阪駅を7:19に出発し、山陽本線を西へ向かい終点の下関駅には19:45に到着します。上りは逆ルートで、下関駅を10:38に出発、大阪駅には22:02に到着します。2021年3月11日(木)まで、一部の期間を除いて週2往復(下りは火・土曜、上りは木・日曜)運転されます。

【路線図で解説】「WEST EXPRESS 銀河」山陽コース(1)【路線図で解説】「WEST EXPRESS 銀河」山陽コース(2)【路線図で解説】「WEST EXPRESS 銀河」山陽コース(3)

運行にあたってはJR西日本が沿線の地域と連携し、さまざまな「おもてなし」が用意されます。停車駅での「おもてなし」として、下りは福山駅、上りは柳井駅と倉敷駅で特産品販売や工芸品の展示、伝統芸能の披露などが実施されます。福山駅では、福山市出身のラジオDJ小林克也氏による歓迎車内アナウンスが流れるとのことです。車内では地域色豊かなお弁当やスイーツが提供され、山口県の地酒の試飲販売なども行われます。

「WEST EXPRESS銀河」はしばらくの間、日本旅行によるツアー商品に限定して販売されています。2021年1月・2月出発分の受付はすでに終了していますが、3月出発分は2020年12月17日(木)11:00〜2021年1月13日(水)18:00までの期間、日本旅行のサイトで事前抽選受付が行われています(先着順ではありません)。

また、JR西日本は「WEST EXPRESS銀河」の今後のコースを発表しました。2021年春は再び、山陰コースで夜行運転を行います。夏から秋にかけては、紀勢本線(きのくに線)方面を初めて運行します。京都発・新宮行は夜行列車、新宮発・京都行は昼行列車として運転されるとのことです。なお、新型コロナウイルス感染症の今後の状況により、予定が変更になる場合があるとしています。

「WEST EXPRESS銀河」の車両は、かつて京阪神地区の「新快速」などで活躍した117系電車がベースとなっており、西日本の海や空をイメージさせる「瑠璃紺(るりこん)色」のエクステリアをまとっています。特徴的なのはインテリアで、グリーン個室、ファミリーキャビン、簡易寝台クシェット(ノビノビ座席)などの用途に合わせた座席と、趣向が異なる3つのフリースペースが設けられています。

デザインは、えちごトキめき鉄道の観光列車「えちごトキめきリゾート雪月花」などを手がけたデザイナーの川西康之氏が担当しました。