水郡線が27日に全線運転再開 約1年半ぶりにつながる沿線から手旗を振ってエールを

2021年3月27日(土)に水郡線が全線で運転再開することを記念し、式典や各種イベントが開催されます。

水郡線里白石駅〜磐城石川駅間の桜並木とJR東日本キハE130系気動車(写真AC/croissant.)
水郡線里白石駅〜磐城石川駅間の桜並木とJR東日本キハE130系気動車(写真AC/croissant.)

2019年10月の台風19号(東日本台風)による災害の影響により、水郡線は袋田駅〜常陸大子駅間で現在も運転見合わせがつづいており、上小川駅〜常陸大子駅間で代行バスによる輸送を行っています(路線図は下図を参照)。復旧工事の進捗により、約1年半ぶりとなる2021年3月27日(土)に水郡線全線で運転を再開することが決定しました(代行バスの運転は3月26日(金)をもって終了)。

常陸大子駅前の町営駐車場では当日10:00から、沿線自治体による記念式典が行われます(式典会場への入場は関係者のみに限定)。常陸大子駅10:39着の下り水戸駅発・郡山駅行列車を横断幕で出迎え、駅前ロータリーでは「常陸国YOSAKOI」の演舞も催されます。

沿線全体の参加型イベントも行われます。全線運転再開日の3月27日(土)、水郡線の列車に向けて手旗を大きく振り、応援や歓迎の気持ちを伝える「フレ! 振れ! 水郡線」が実施されます。対象列車は水戸駅9:24発の下り郡山駅行です。応援手旗の作成方法は「みんなの水郡線応援プロジェクト」特設サイトに掲載されています。

上記の記念式典および「フレ! 振れ! 水郡線」イベントの模様は、3月27日(土)9:00頃からYouTubeによりオンライン配信されます。

【路線図で解説】JR東日本 水郡線 3月27日(土)全線運転再開

水郡線の7駅(上菅谷駅・常陸太田駅・常陸大宮駅・袋田駅・常陸大子駅・磐城棚倉駅・磐城石川駅)には、3月27日(土)の各駅窓口営業時間から「駅スタンプ」が設置されます。「袋田の滝」(袋田駅)や「棚倉城跡」(磐城棚倉駅)など、駅周辺の名所や特産物と水郡線の車両が描かれた共通デザインとなっており、沿線地域が一丸となって観光集客を盛り上げます。

全線運転再開を記念したラッピング列車も登場します。福島県石川町出身で、沿線で活動する画家・佐々木麻里氏が描く沿線風景がデザインされており、3月中旬〜6月下旬まで水郡線全線で運行されます。

そのほか、常陸大子駅では、台風被害により流出した「第6久慈川橋梁」の復旧工事を記録した写真展が3月27日(土)〜4月下旬まで開催されます。常陸大子駅前では、3月27日(土)・28日(日)の両日「駅前マルシェ meets DAIGO」が実施され、茨城県大子町の事業者による物品販売や、沿線自治体による情報発信が行われます。

また、水郡線の列車を活用し、大子町の特産品「奥久慈軍鶏卵」「奥久慈しゃも弁当」を常陸大子駅から水戸駅まで運ぶ荷物輸送が実施されます。水戸駅改札前イベントスペースでは、この輸送商品を中心とした大子町の商品を揃えたイベント「水郡線全線開通記念 水郡線奥久慈マルシェ」が3月27日(土)・28日(日)に開催されます。