JR東日本千葉支社は、久留里線のうち利用が特に少ない久留里駅〜上総亀山駅間を代替バスへ転換することを決め、鉄道事業の廃止を国に届け出ます。
代替バスは鉄道より本数増
2021年度時点でこの区間の1日あたり平均通過人員は55人で、急速なモータリゼーションの進展などを背景に、国鉄から引き継いだ1987年度の823人と比べ9割以上減少しました。100円の収入に対してかかる経費を示す営業係数は19,110円、年間約2億8千万円の赤字という同社管内でもワースト級の営業成績です。「鉄道の特製である大量輸送のメリットを発揮できていない状況」を受け同社は、沿線地域の交通体系について議論する場の設置を君津市と千葉県に対して申し入れました。
5回にわたる検討会議の結果を踏まえ同社は2024年11月、久留里駅〜上総亀山駅間の鉄道は沿線の移動需要に適しておらず、利便性を高めるにはバスなどを中心とした新たな交通体系へのモード転換が必要と表明しました。地域公共交通会議を設けた君津市は住民説明会のアンケートへの対応も織り込み、1日13往復と現在の列車(8.5往復)より本数の多い代替バスを市が主体となって運行する計画をまとめました。転換のめどが立ったと判断したJRは、鉄道事業法に基づく鉄道事業の廃止の届出を2026年3月中に行うと決め、法が定める1年の期間を経た2027年4月1日付けで同区間を廃止する見通しです。
久留里駅までSuica利用可能に
代替バスの運営・運行にかかる費用について協議していたJRと君津市は、18年間分の費用としてJRが20億円を市に拠出することを柱にした基本合意書を結びました。列車との交通結節点となる久留里駅、松丘・亀山地区の交通拠点、乗換案内に対応したデジタルサイネージなどをJRが整備することも合意内容に含まれています。地域貢献の取り組みとしてJRが沿線の観光振興や活性化を計画的に行うことにも言及しており、JRは久留里線で鉄道として残る木更津駅〜久留里駅間において、「Suica」を使った出改札サービスを2027年春から開始する予定です。





