北大阪急行電鉄(北急)は、2024年3月23日(土)に南北線延伸線の千里中央駅〜箕面萱野駅間を開業することに合わせ、すべての駅の駅名看板や案内サインのデザインを一新します。
開業2日間は新駅周辺で祝賀の祭典
約2.5kmの延伸線では線路の敷設工事が完了しており、全線のレールがつながったことを記念する「レール締結式」が2023年11月26日(日)に箕面萱野駅で執り行われました。式典には北急、阪急電鉄のほか国土交通省、大阪府、箕面市、工事施工会社などの関係者60名が列席し、そのうち11名がレールと枕木を締結装置で固定するレール締結作業を実施しました。
点検確認を行ったあと、軌道モーターカーを実際に走行させてこれまでの工事の完成を祝いました。主催者である箕面市の上島一彦市長は「延伸線の開業により箕面市だけなく大阪北部の観光、ビジネスの活性化が期待できる」と挨拶し、北急の内芝伸一社長は「住みやすく活力に満ちた沿線地域であり続けることに貢献していきたい」と抱負を語りました。
12月2日(土)・3日(日)には、箕面萱野駅から南側へと伸びる真新しい高架線路上を歩くことができる「箕面萱野駅見学&高架新線ウォーク」が開催され、抽選で選ばれた560名の参加者が二度と体感できない貴重なイベントを楽しみます。
今後は開業日に向けて電気や設備関係の工事が引き続き行われるとともに、列車を使用した走行試験や乗務員の訓練、国や府による検査などの準備が進められます。2024年3月23日(土)・24日(日)の2日間は、箕面萱野駅と箕面船場阪大前駅の2つの新駅周辺で延伸祝賀イベント「みのお・新駅開業の祭典」が開催されることも決まっています。
(北大阪急行電鉄が延伸線開業に合わせて刷新する駅名看板・案内サインのデザインなど詳細は下の図表を参照)
箕面は「Mino-o」ではなく「Minoh」!?
北急は1993年(平成5年)から現在まで、濃紺色を基調とした駅名看板や案内サインを使用してきましたが、延伸線の開業に合わせてこれらのデザインを約30年ぶりにリニューアルします。
新しいサインシステムは「北急らしさ」を表現するため、同社車両の8000形「ポールスター」や9000形「ポールスターII」で使用しているアイボリーと赤、マルーンの色調をベースとしています。特に赤色は相互直通運転しているOsaka Metro 御堂筋線のラインカラーでもあり、アクセントに取り入れることで大阪市中心部へ乗り入れる連続性がイメージしやすくなっています。
さらに、「沿線に多く住む若いファミリー層にも馴染みやすいよう」、明るさや温かみを感じさせる木目調デザインが随所に採用されています。案内情報の集約化、ピクトグラム(案内用図記号)の採用、エレベーターまでの距離表示など、あらゆる利用者にわかりやすい案内とするための工夫も施されています。デザインはGKデザイン総研広島(本社:広島市)が担当しました。
ちなみに、箕面萱野駅のローマ字表記は「Minoh-kayano」で、阪急電鉄箕面駅の「Mino-o」などとは異なるスペリングとなっています。延伸線の整備主体でもある箕面市が公式に掲げる市名表記が「Minoh City」であり、延伸による認知度向上を見据えて市のイメージを統一するために採用されたものと考えられます。
新デザインのサイン類は、緑地公園駅以北の全5駅で延伸線開業日の2024年3月23日(土)から使用を開始する予定です。