西日本鉄道は、クレジットカードのタッチ決済を応用した電車の企画乗車券「福岡(天神)⇔太宰府1日フリー乗車券」を2025年7月1日(火)から1年間、試験的に導入します。
二日市グリーンホテル
タッチ決済改札をすでに全駅導入済み
天神大牟田線・太宰府線の西鉄福岡(天神)駅~西鉄二日市駅~太宰府駅間が1日何度でも乗り放題で、発売額は820円(大人用のみ)です。これまで「my route」アプリのみで提供してきた商品ですが、7月から三井住友カードが提供する総合交通アプリ「Pass Case」にも販路を拡大します。
2025年3月にサービス開始した「Pass Case」は、タッチ決済に対応したクレジットカードなどを登録してチケットを購入すると、同じカードをチケット代わりとして使えるアプリです。従来のアプリ乗車券は駅係員への提示が必要ですが、西鉄はすでに全駅の改札をタッチ決済対応させており、新方式では専用端末にカードをかざすだけで乗り降りが可能です。
首都圏でも普及まだまだ
例えば西鉄福岡(天神)駅から西鉄久留米駅まで乗車した場合、企画乗車券に含まれない西鉄二日市駅~西鉄久留米駅間の運賃はタッチ時に自動精算されます。当面はVisaのクレジット・デビッド・プリペイドカードのみの対応で、他のブランドやスマートフォン決済などは順次対応予定とのことです。「Pass Case」には現在、江ノ島電鉄の1日乗車券がラインナップされており、西日本では初の採用となります。
首都圏では、東急電鉄がタッチ機能を活用した企画乗車券を自社運営サイト「Q-SKIP」上で2023年8月から発売していましたが、ほかの乗車サービスとの混同を防ぐため2024年8月以降は提供を休止しています。東京メトロもタッチ対応の24時間券サービスを2025年3月から提供しているものの、対応改札機の設置が間に合っていない駅もあり、本格的な普及にはもう少し時間がかかりそうです。