京阪5000系の引退が9月に延期 座席が上下する5扉車 「引退イベント」実施可否を検討

京阪電気鉄道は、5000系車両の運転を2021年6月をもって終了する予定でしたが、これを変更し9月頃まで引き続き運転します。

片側5扉と座席格納機構を備える京阪5000系電車(ポニー/写真AC)
片側5扉と座席格納機構を備える京阪5000系電車(ポニー/写真AC)

運転終了時期の延期は「列車運用の見直しに伴い」実施されます。この変更を受け、最新型車両13000系(5次車)の導入完了時期についても同時期に変更となります。

関西で唯一の片側5扉をもつ5000系は、通勤客の増加による混雑対策として1970年12月に導入されました。ラッシュ時には5扉すべてを使用して乗降をスムーズにするため、2扉分のスペースの座席を扉上部に格納できる構造が最大の特徴です。それ以外の時間帯には2扉を締め切り、格納していた座席を下降させ座席数を増やすことができます。一日を通してオールマイティに運用できる車両として50年間活躍してきましたが、2021年1月のダイヤ変更に伴い、5扉での営業運転は2021年1月29日をもって終了しています。

5000系車両の引退記念イベントとして5月16日(日)・29日(土)に予定されていた「5000系ありがとう寝屋川車庫洗車体験会」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となりました。イベントについては今後、感染拡大状況をみながら実施できるかどうかを検討していくとのことです。