最古の路線「東鉄線」九龍から香港島へ延伸 海を越える4つ目の鉄道 金鐘〜紅磡間開業

香港の鉄道会社MTR(港鐵)は、ビクトリア湾を横断する東鉄線(東鐵綫)の延伸区間、金鐘(アドミラルティ)駅〜紅磡(ホンハム)駅間を2022年5月15日(日)に開業しました。

東鉄線で運行しているMTRの現代ロテム製電車「R-Train」(LN9267/Wilipedia, CC BY-SA 4.0)
東鉄線で運行しているMTRの現代ロテム製電車「R-Train」(LN9267/Wilipedia, CC BY-SA 4.0)

中国本土と香港島がより近く

新ルートは、これまでの東鉄線の始発駅であった紅磡駅から南へ延長して海底トンネルを通過します。香港島に入ると西に進路を変え、香港会議展覧中心の近くに新設された会展(會展: エキシビジョン・センター)駅を経由し、新たなターミナルの金鐘駅に到着します(路線図は下図を参照)。香港ビジネス街の中心に位置する金鐘駅には港島線、荃湾線、南港島線に加えて東鉄線が新たに乗り入れ、4路線が乗り換え可能な一大拠点駅となります。

紅磡駅から会展駅までの所要時間は約5分、金鐘駅までも約7分で直結するようになり、東鉄線沿線や接続する各路線から香港島への移動時間が大幅に短縮されます。また、中国本土の深圳(シンセン)市への玄関口である羅湖(ローウー)駅・落馬洲(ロクマーツァウ)駅まで、香港島から乗り換えなしでアクセスできるようになります。新界・九龍と香港島をつなぐ鉄道路線としては荃湾線、東涌線、将軍澳線に次いで東鉄線が4番目となります。

【路線図で解説】香港MTR 東鉄線 金鐘〜紅磡間を延伸開業

東鉄線は香港で最も古い1910年開業の路線で、100年以上の歴史を経て初めて香港島に上陸します。今回の延伸開業に合わせ、韓国・現代ロテム製の新型車両により既存車両が置き換えられたほか、新しい信号システムも導入され路線全体のアップグレードが図られています。

最新技術を駆使した乗客サービスとして、車両ごとの混雑状況を乗車前にホーム上やスマートフォンアプリで確認できるシステムの稼働が開始します。また、金鐘駅のコンコースには、荃湾線・東鉄線のそれぞれの列車待ち時間とホームの混み具合がリアルタイム表示される情報ディスプレイが設置され、海を越える2つのルートのどちらがより快適に移動できるか選択する際の手助けとなります。

〈この記事へのご意見・ご感想をSNSでお聞かせください。〉