千葉県で「山万ユーカリが丘線」を運営している山万は、運行開始40周年を記念した初の試みとして、オリジナル製作した「駅弁」を数量限定で販売します。
「おしぼり列車」に続く名物誕生?
ユーカリが丘線は、不動産デベロッパーの山万が千葉県佐倉市で開発を進めるニュータウン「ユーカリが丘」の住民の足として、1983年(昭和58年)に全線開業した新交通システムです。1周14分でテニスラケット状に周回する路線で、公共交通と徒歩で暮らせる街づくりという同社の理念を実現する、地域のシンボルとしての役割を担っています。
同線の夏の風物詩と言えば、専用ヘッドマークを掲出した「おしぼり列車」です。3編成所有している車両も40年選手で、製造当初はまだ冷房車が一般的でなかったことなどを理由に冷房装置が設置されていません。そのため、少しでも暑さをしのいでもらえるよう、冷たいおしぼりとうちわを車内で配布するサービスが毎年夏季に実施されています。
そして、新たな名物になるかもしれないのが、2023年9月2日(土)〜10日(日)のうち土日の4日間限定で行われる「山万ユーカリが丘駅限定『洋食弁当』」の販売です。乗車時間の短い新交通システムで異例の「駅弁」販売というユニークな企画は、早くもSNSで話題となっているようです。
(山万ユーカリが丘線の路線図、オリジナル駅弁「洋食弁当」の外装と中身の写真など詳細は下の図表を参照)
1日10食限定…確実に入手するには予約を
ユーカリが丘駅前で宿泊、レストラン事業などを展開する山万グループの「ウィシュトンホテル・ユーカリ」が開業25周年を迎えることを記念したコラボレーション商品です。ホテル内の「フレンチ&バー ディネット」「中国料理 マンダリンキャップ」は街のリビングダイニングとして親しまれており、今回の駅弁も同ホテルの料理人が製作を手掛けました。
駅弁のパッケージは、ユーカリが丘のマスコットキャラクター「ココ」と「ララ」が描かれたレトロ調のデザインです。記念特典として、ココ&ララの限定オリジナルステッカーも封入されています。
ともに周年を迎える鉄道事業とホテル事業が手を取り合い、ホテルがプロデュースするお弁当を駅で販売するという今回の企画。突拍子もないサプライズではなく、グループのさまざまな経営資源を結びつけることに長けた山万らしい取り組みと言えそうです。
販売場所は、ユーカリが丘駅の改札に面したホテル2階入口の前です。おねだんは1,200円で、各日とも10個程度、11時〜12時まで限定で販売されます。希望者にはメールによる事前予約も受け付けており、詳細はユーカリが丘のX(Twitter)公式アカウントで発信していくとのことです。