日本で唯一 成田空港帰国・入国者の専用車両終了へ 京成スカイライナー 水際対策緩和で

京成電鉄は、成田空港を利用して帰国・入国した方を対象にした「KEISEI SMART ACCESS」のサービスを2022年3月31日(木)をもって終了します。

「スカイライナー」として運行している京成AE形電車(nozomi500/写真AC)
「スカイライナー」として運行している京成AE形電車(nozomi500/写真AC)

新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて2020年12月に開始した「KEISEI SMART ACCESS」は、成田空港利用の帰国者・入国者が航空機到着後、自宅や宿泊施設等までの移動に利用できるサービスです。成田空港での新型コロナウイルス検査が陰性の方(検査対象外の方を含む)のみが利用でき、「スカイライナー」に設けられた専用車両(8号車)に乗車して都内の京成上野駅まで移動します。京成上野駅での下車後は、駅併設の駐車場からハイヤーまたは利用者自身が手配した送迎車により目的地まで移動することが利用条件となります(詳細は下表を参照)。

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日本政府は入国後14日間は原則として公共交通機関を利用しないよう求めてきましたが、関係当局の指導のもとで感染防止対策が徹底される場合に限り、入国後に例外的に利用できる交通手段と位置づけていました。入国者向けの専用車両を用いた鉄道輸送サービスとしては「KEISEI SMART ACCESS」が国内で唯一の事例です。

【図表で解説】京成 帰国者・入国者専用サービス「KEISEI SMART ACCESS」を終了

今般のオミクロン株に対する水際対策の見直しにより、2022年3月1日(火)以降は自宅等での待機期間中であっても、入国後24時間以内の待機場所への移動については公共交通機関の使用が認められることになりました。これを受け、国の感染拡大防止策と連携して京成が率先して取り組んできた異例の専用輸送サービスは、約1年3か月で役目を終えることになります。

なお、同様に成田空港・羽田空港から都内ホテルなどに向けて「入国者専用バス」を運行してきた東京空港交通(リムジンバス、東京都中央区)は、2022年2月28日(月)をもって同サービスの提供を終了しました。