福岡市交通局は、地下鉄七隈線延伸区間の開業と同時に実施する運賃設定について、2022年6月8日(水)付で国土交通省九州運輸局に認可申請を行いました。
延伸区間は2023年3月開業予定
現在の七隈線は他の地下鉄路線と接続していないため、空港線の天神駅と七隈線の天神南駅の間を改札外経由で乗り継ぐ特例制度が設けられています。天神南駅〜博多駅間(1.6km)の延伸開業後は博多駅で七隈線ホームから改札内通路を介して空港線ホームに乗り継げるようになり、乗り換えに必要な歩行距離も大幅に短縮します。同時に天神駅・天神南駅間の乗り継ぎ制度は廃止され、空港線と七隈線にまたがる区間の運賃は接続点の博多駅経由で計算されるようになります。
これにより、利用区間によっては現行と比べて乗車距離が増加することへの対応が行われます。最も遠い姪浜駅〜橋本駅間の営業キロは23.4kmとなり、現行の運賃区分を踏襲すると7区に相当します。しかしながら、利用状況などから総合的に判断して7区の新設は行われず、現行6区の対象キロ数が延長されます。各区数の運賃額についての変更はありません(路線図と博多駅での乗換イメージ図、申請運賃は下図を参照)。
なお、乗継駅の変更に伴い運賃が高額となる区間の利用者に対しては一定期間、負担を緩和するための経過措置が取られる予定です。緩和策の内容については改めて告知するとのことです。
2005年(平成17年)2月に橋本駅〜天神南駅間を開業した七隈線は、残る都心部区間となる天神南駅〜博多駅間の延伸事業が2023年3月の開業を目指して実施されています。すべての軌道の敷設は完了しており、現在はトンネル内の安全設備や付帯施設の設置が行われています。また、櫛田神社前駅および博多駅の建築工事、既存施設への接続工事も進んでいます。