JR西日本は、岡山・備後エリアに2023年度から導入する新型の近郊型電車「227系」について、一般から募集していた車両愛称名を決定しました。
「晴れの国おかやま」らしく
新型車両には「豊穏の彩(ほうおんのいろどり)」というデザインコンセプトが掲げられています。長く愛され親しんでもらえる車両とするため、岡山・備後エリアの豊かさと穏やかさをイメージした愛称の公募が行われました。
Twitterを活用した約1か月間の募集期間で、約1,200件の応募があったとのことです。この中から、コンセプトにふさわしく、親しみを持って呼びやすい愛称として「Urara」(うらら)が選ばれました。なお、決定は応募数によるものではなく、寄せられたすべての愛称名からふさわしいものを選ぶ方式がとられています。
「麗ら(うらら)」または「麗らか」には、『空が晴れて、日が柔らかくのどかに照っているさま』(デジタル大辞泉/小学館)という意味があります。降水量が少なく、「晴れの国おかやま」と称されるこの地域の風土と、柔らかなカラーリングをまとう新型車両のイメージを端的に表している愛称と言えます(「Urara」ロゴマーク、岡山・備後エリア227系の概要や特徴など詳細は下の図表を参照)。
ロゴを覆う3本のゆらゆら線
愛称決定に伴い、シンボルカラーの「豊穏のピンク」地に白抜きで表現するロゴマークも制定されました。親しみやすい造形の文字で書かれた愛称「Urara」の上には、柔らかな3本のラインが覆いかぶさっていますが、これは太陽の光が揺らいでいるさまがモチーフとなっています。ロゴは車体の前面や側面、先頭車両間の転落防止幌に掲出されます。
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227系は広島エリアや和歌山エリアですでに運行しており、岡山・備後エリアでは山陽本線を中心に2023年度から順次、導入される予定です。従来車両から安全性が大きく進化し、運転士に異常事態が発生したときに列車を自動的に停止させる「EB-N装置」をはじめ、衝撃吸収構造や戸挟み検知装置などが岡山エリアで初めて導入されます。
車内照明にはLEDが採用されるほか、空調の温度調節や換気機能が自動化されます。車椅子やベビーカーのためのスペース、バリアフリートイレも整備され、すべての利用者が快適に乗車できる車両となります。