JR北海道ローカル線に新たな可能性 宗谷線の東風連駅が移設で「名寄高校」に駅名変更

JR北海道は、名寄市の要望を受け宗谷本線の東風連駅を移設するとともに、「名寄高校」駅に名称を変更します。

宗谷本線普通列車に使用されるJR北海道H100形気動車(中村 昌寛/写真AC)
宗谷本線普通列車に使用されるJR北海道H100形気動車(中村 昌寛/写真AC)

名寄市がJR北海道に要望していた内容は、北海道名寄高校へ通学する生徒の利便性を向上するため、現在の東風連駅を名寄高校付近に移設し、あわせて駅名を「名寄高校」駅に変更するというものです。要望を受けたJR北海道は検討と話し合いを進め、東風連駅の移設と駅名変更を実施することを決定しました。費用は名寄市が全額負担します。

東風連駅が現在地から1.6km名寄駅方面に移設されることにより、名寄高校までの距離は現在の約1.4kmから約200mへと短縮され、通学が便利になります(地図は下図を参照)。新しい「名寄高校」駅は単線線路にホーム1面の無人駅で、乗降ホームとスロープの設備が設けられます。2022年春の移設開業が予定されており、詳細が決まり次第告知するとのことです。

JR北海道は2021年3月13日(土)のダイヤ改正において、宗谷本線の12駅を含む18の無人駅を廃止しました。まとまった需要が見込める場所への駅移設により利便性を高める名寄市の新たな手法は、ローカル線を再び活性化させる可能性のある取り組みとして注目されそうです。