成田空港行ローコストバス 池袋・渋谷から発進 片道1500円 従来リムジンバスは運休中

WILLER EXPRESS(本社:東京都江東区)、東急バス(本社:東京都目黒区)などは、東京都心の池袋・渋谷と成田空港を結ぶ低価格直行バス(LCB: ローコストバス)の運行を2022年8月1日(月)から開始します。

大崎駅西口バスターミナルに停車中のWILLER EXPRESS「成田シャトル」車両(Katsumi/TOKYO STUDIO)
大崎駅西口バスターミナルに停車中のWILLER EXPRESS「成田シャトル」車両(Katsumi/TOKYO STUDIO)

WILLERが池袋に勢力拡大

池袋と成田空港を最短80分で結ぶ「成田シャトル池袋線」は、WILLERが京成バス(本社:千葉県市川市)、国際興業(本社:東京都中央区)、リムジン・パッセンジャーサービス(本社:東京都中央区)との共同運行により開設する路線です。池袋ののりばは駅西口7番のりばで、早朝から夜まで毎日18便(成田空港行8便・成田空港発10便)が運行します。大人普通運賃は1,900円、出発24時間前まで予約可能な席数限定の「早得プラン」で事前決済すると1,500円とおトクに利用できます。

WILLERとしては、2016年10月に運行開始した大崎駅〜成田空港・芝山町間の「成田シャトル」(現在運休中)に続き、2路線目の成田アクセス進出となります。予約受付は7月1日(金)から始まっており、「WILLER TRAVEL」サイトから出発時刻の20分前までインターネット予約・決済できます。航空機の到着遅延等により予約した便に乗車できない場合には自動でキャンセルされる「便指定予約サービス」が適用され、取消料もかからないので安心して利用できるとしています(時刻表、運賃など詳細は下の図表を参照)。

【時刻表で解説】WILLER・東急バス 都心と成田空港を結ぶ低価格バスの運行を開始

従来路線との棲み分けなるか

渋谷と成田空港を最短90分で直行する新たなLCBは、東急バスの単独運行により毎日3往復・6便が運行されます。大人普通運賃は1,900円ですが、渋谷発の便は東京空港交通(本社:東京都中央区)が運営する予約サイト「リムジンWeb」で発車5分前までに予約・決済すると割引が適用され1,500円となります。便予約は7月16日(土)から受付開始予定です。

2019年12月に開業した複合施設「渋谷フクラス」1階のバスターミナルから発着し、渋谷駅西口から徒歩約1分と鉄道との乗り換えも便利です。渋谷の観光案内や手荷物預かりなどのサービスを行っている観光支援施設「shibuya-san」がのりばに隣接しており、インバウンドを含む観光客にとって使いやすい路線となりそうです(時刻表、運賃など詳細は上の図表を参照)。

山手線西側の主要ターミナルと成田空港をダイレクトに結ぶ初のLCBとして開設される今回の2路線は、従来路線の運賃(いずれも3,200円)のおおよそ半額で利用できる手頃さを特長としています。

一方で、新型コロナウイルス感染症の影響により、東京空港交通の成田空港リムジンバスは多くの路線で運休が続いており、「池袋・目白・後楽園」「二子玉川・渋谷」の各路線について運行再開の予定は今のところ発表されていません。主要ホテルなどを経由する従来路線の運行が回復した後は、駅前に発着地を絞り低価格を売りにするLCBとの棲み分けが行われることになり、利用者に広く認知されるかどうかが注目されます。