近畿日本鉄道は、2026年1月から大阪線・名古屋線系統、同年5月から南大阪線系統で新型一般車両をそれぞれ運行開始することを決定しました。
奈良線でデビューした8A系は「ローレル賞」受賞
奈良線系統(京都線・橿原線・天理線を含む)ではひと足早く、赤色と白色のツートンカラーをまとった「8A系」が2024年10月7日(月)から運行開始しています。既存形式との連結もできる運用の柔軟性を備えつつ、客室の快適性を向上したことが多くの鉄道愛好家に評価され、2025年の鉄道友の会「ローレル賞」を受賞しました。
大阪線・名古屋線系統(山田線・鳥羽線を含む)には、4両編成の「1A系」が2025年度中に計5本(大阪線2本、名古屋線3本)導入されます。それに加え、名古屋線系統には3両編成の「1B系」が2026年度に3本投入予定されます。これらの車両には8A系とは異なる「青色」のカラーリングを採用し、白とのツートンカラーという伝統を継承しながらも新しい近鉄のイメージをつくっていくとのことです。
南大阪線6A系は「赤色」
続いて南大阪線系統(吉野線・長野線・御所線を含む)には、8A系と同じ赤色カラーで4両編成の「6A系」が2026年度内に3本、2027年度内に2本デビューします。1A系と6A系、そして2026年度以降に奈良線系統に導入する8A系にはバリアフリー対応の多目的トイレが設置され、長時間利用時の利便性向上が図られます。奈良線・南大阪線系統で一般車両にトイレが設置されるのは初めてです。
すでに運行を開始している8A系を含め、近鉄は2027年度までに計121両の新型一般車両を投入し、老朽化の進む旧型車両の置き換えを加速します。形式名は線区によって異なりますが、ベビーカーや大型荷物に対応したスペース「やさしば」、ロングシートとクロスシートを切り替え可能な「L/Cシート」などの車内サービスは新型一般車両で共通に展開されます。