大井町線は各駅停車にも新型車両「6020系」投入 急行との見分け方は? 9000系は西武への移籍開始へ

東急電鉄は、大井町線の各駅停車用として導入する5両編成の「6020系」車両の営業運転を2025年7月2日(水)から開始し、老朽化の進む旧型車両を順次置き換えます。

7両の急行と5両の各駅停車

大井町線では、混雑率の高い田園都市線のバイパス機能を強化するため2008年3月に急行列車の運転が開始しました。急行専用車両として導入された6000系は当初、6両編成でしたが、混雑緩和のため2018年2月までにすべてが7両編成に増強されています。さらに、2018年3月からは7両編成の新型車両6020系が急行用として2編成増備されました。

一方で、各駅停車はホームの長さの制約を受け現在も5両編成で、東横線からの転属車を含む9000系と、田園都市線の元2000系を改造した9020系による運行が続いています。これらの車両は車齢30年を超えており、2027年頃までに18編成、計90両を順次導入する5両編成の6020系によってすべて置き換える計画です。7月2日(水)から運行を開始する第1編成(6151編成)には、大井町線の乗務員がデザインしたステッカー形式の記念ヘッドマークが12月頃まで掲出されます。

誤乗防止に先頭+側面ステッカー

6020系は、2018年に導入した田園都市線の「2020系」、2019年導入の目黒線「3020系」とともに「2020系シリーズ」に名を連ねる新型車両で、車内の快適性向上に重きが置かれています。外観を同じくする急行用6020系との見分けを容易にするため、先頭車前面には各駅停車用の5両編成であることを識別できる「5CARS」ステッカーを掲示するほか、車両側面にもドア横に青色の縦方向ステッカーを貼付して誤乗を防ぎます。

ところで、西武鉄道は他社で活躍したVVVFインバータ制御車両を「サステナ車両」と称して譲受し、新造する車両と合わせて省エネ車両の保有率を引き上げる計画です。第1弾は小田急電鉄が譲渡した8000形車両で、改造・リニューアルを経て西武8000系として5月31日(土)に運行を開始しました。大井町線での活躍の場を新型車両に譲る東急9000系もサステナ車両第2弾として移籍することが決まっており、2025年度中に3編成が西武へと譲渡される予定です。

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