JR九州は、2025年8月7日(木)から9日(土)にかけて降り続いた大雨の影響で運転を見合わせている日豊本線と肥薩線の一部区間について、被災状況と運転再開見込みを明らかにしました。
鹿児島県で記録的な大雨
九州地方に長く停滞した前線の影響で鹿児島県を中心に記録的な量の大雨が続き、姶良市や霧島市などで人的被害や家屋の倒壊・浸水被害が多く発生しました。JR九州は、線路への土砂流入や線路の土台崩壊などの被害を確認している日豊本線の西都城駅~鹿児島駅間と、肥薩線の吉松駅~隼人駅間で現在も運転を取り止めています。また、特急「きりしま」号は全区間で運転取り止めとなっています。
このうち、日豊本線の国分駅~鹿児島駅間については8月21日(木)始発列車から、本数を減らして運転再開する予定であることが発表されました。また、西都城駅~霧島神宮駅間では、8月26日(火)の運転再開を目指して復旧工事を進めています。
当面はバス代行輸送
残る霧島神宮駅~国分駅間では、線路を支えるために土砂などで積み上げられた「築堤」と呼ばれる土台が2箇所にわたり崩壊していることがわかりました。被害を受けた築堤の長さはそれぞれ約20mと約10mで、復旧に時間を要することから、運転再開時期は9月下旬との目標が示されました。8月26日(火)から当面の間、バスによる代行輸送が実施されます。
また、肥薩線は表木山駅~日当山駅間で長さ約50m、高さ約10mにわたる大規模な築堤崩壊が発生し、線路が宙吊り状態になっている被害が確認されました。これを受け、9月1日(月)から当面の間、吉松駅~隼人駅間でバス代行輸送が行われます。JR九州は、この区間の列車での運行再開までには時間を要するとし、具体的な復旧次期の目標を示していません。