WILLER EXPRESS(本社:東京都江東区)は、プライバシーに配慮しながら快適性をこれまで以上に追求した新たな4列シートの高速バス車両を開発し、2023年4月28日(金)から東京と大阪を結ぶ夜行便での運行を開始します。
意外と長い「カノピー付きシート」の歴史
WILLERが自社保有している4列シート車両には、顔を覆ってプライバシーを確保できる「カノピー」と呼ばれるフードが標準装備されています。「寝顔やすっぴんを見られたくない」という女性客からの要望に応えて開発したもので、今では同社高速バスの定番アイテムとなっています。
カノピー装着車両が初めて運行されたのは2007年(平成19年)6月ですが、「今のお客様のニーズに寄り添った快適な空間づくり」を目指し、16年ぶりに進化します。キャッチコピーは「WILLER史上最強の新4列シート」です。
よりくつろぐやすく、個室感を得られるようカノピーが大型化され、内部の広さは従来の約1.5倍に拡大しています。高さも15cmほど上がり、圧迫感の軽減も図られました。防音性の高いポリエステルを裏地に採用することで周囲のノイズが軽減され、ゴミも付着しにくくなっています。
大型化したカノピー内にはスマートフォンを装着できるホルダーが新たに設置されました。移動時間を活用したスマホ利用のニーズは高く、長時間手で持ち続ける煩わしさを解消できないかと開発したそうです。寝る直前まで動画視聴していても人の目が気にならず、ちょっとしたエンターテインメント空間として楽しめる仕様になっています(WILLER EXPRESS「新4列シート」の写真、導入される東京〜大阪線の運行時刻など詳細は下の図表を参照)。
パーティションは高さ調節可能に
WILLER車両のもう一つの売りは、隣席と仕切ってプライベート感を確保できる高いパーティションですが、最新車両では手動で上下できる可動式に変更されています。知らない人が隣にいるときは上げる、友人やカップルで並ぶときは下げるといった、シーンに合わせた最適な空間づくりが可能です。
夜間走行時の快適な眠りを実現するため、睡眠の邪魔にならず、スマホの光も気にならない青色の間接照明が採用されている点も特徴的です。そのほか、可動式ヘッドレストやコンセント、ブランケットの貸出サービスなど、従来車両で好評の設備も受け継がれています。
「新4列シート」が投入される東京〜大阪線の運賃は乗車日により異なりますが、最安値は片道6,000円です。準備ができ次第、対象路線を順次拡大していくとのことです。
販売開始を記念して、乗車した方向けにアンケートやTwitterによるキャンペーンが実施され、参加者には次回のバス予約時に利用できるクーポンがプレゼントされます。アンケートの中ではシートの名称募集も行われ、採用された方には「感謝状兼プラチナ割引チケット」のプレゼントを準備中とのことです。