爽やか“海”イメージ 鶴見線に新型車両E131系 前面デザインに旧型国電などの歴史を表現

JR東日本横浜支社は、消費電力を抑えて快適性を高めた新型車両「E131系」を2023年度冬から鶴見線に導入し、国鉄時代に製造された現行車両の205系を順次置き換えます。

鶴見線で2023年度冬からの営業運転開始を予定しているJR東日本E131系電車の外観イメージ(画像提供:JR東日本)

かつての山手線・埼京線車両を順次置き換え

E131系は2021年3月に外房線・内房線など房総各線で営業運転を開始したJR東日本の新しい標準車両で、続いて相模線と宇都宮線・日光線にも導入されています。最短で2両編成から組成でき、ローカル線区での短編成運用に向いた設計となっています。ワンマン運転にも対応し、車両側面に設置されたカメラを活用して乗務員が運転台から乗降を確認できる機能などが備わっています。

鶴見線は、京浜東北線と接続する鶴見駅と、横浜・川崎両市にまたがる京浜工業地帯を結ぶ路線です。鶴見駅〜扇町駅間の本線のほか、途中から海芝浦駅、大川駅へと分岐する支線も合わせても全長9.7kmの比較的小規模な路線網です。沿線の工場で働く方の通勤輸送をメインに、かつて山手線や埼京線に所属していた205系を改造した3両編成の電車が使用されています。

製造から30年以上が経過しているこれらの車両を置き換えるため、鶴見線向けに3両編成のE131系を8本、合計24両が製造されることが発表されました。外観には海をイメージしたスカイブルーが取り入れられ、室内の座席にも青色を用いることで外観との統一性を持たせ、海沿いを走る爽やかな雰囲気を表現するとのことです。

(鶴見線E131系の車両機器や車内設備などの主な特徴、運転区間を含む周辺路線図など詳細は下の図表を参照)

【路線図で解説】鶴見線E131系の車両機器や車内設備などの主な特徴、運転区間を含む周辺路線図

他線区のE131系と大きく異なる仕様は?

E131系のデザイン上のアクセントと言えば、導入線区ごとに表現が異なる先頭車両前面のドットパターンです。

鶴見線では歴代の車両カラーがモチーフとなっており、茶色は1959年(昭和34年)〜1966年(昭和41年)に活躍したクモハ12形や73系などの旧型国電が表現されています。また、黄色は1979年(昭和54年)以降に運行している101系・103系から205系までに採用されているテーマカラーで、鶴見線のこれまで歴史がシンプルに表現されています。

他線区のE131系と同様、運行情報や乗換案内を表示する17インチ大型ディスプレイ、車椅子やベビーカーを利用しやすい各車両のフリースペースなど、情報提供やバリアフリーの機能が強化されています。座席1人あたりの幅は205系の435mmから拡大して460mmとなり、クッション性も向上しています。防犯カメラの設置や非常通報装置の増設など、車内の安全性向上も図られます。

車両搭載機器や線路設備の状態監視を行うモニタリング技術の採用など、最新技術がふんだんに取り入れられている点も共通ですが、鶴見線E131系が他線区用と異なるのは車体幅です。相模線など各線に先行投入されたE131系は2950mmの拡幅車体ですが、鶴見線向けには2778mm幅で裾が絞られていないストレート車体が採用され、これまでとは違った印象の外観イメージになりそうです。

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