京福電気鉄道は、嵐電の1日乗り放題きっぷと「旧邸御室(きゅうていおむろ)」入館セット券を期間限定で発売します。
旧邸御室は、仁和寺(にんなじ)で知られる京都市右京区御室(おむろ)に残されている、1937年(昭和12年)につくられた郊外邸宅建築です。言い換えると、築80年を超える京の「お屋敷」です。22畳の開放的な大広間に踏み入れると、縁側の先に石灯籠が並ぶ日本庭園が広がります。一枚板の花梨のテーブルに深緑の常緑樹が映り込む「庭鏡」は、この場所ならではの爽やかで情緒的な光景です。
保存状態は良く、主屋、壁、土蔵、茶室双庵、茶室御待合所の5か所が国の有形文化財に登録されています。通常非公開の旧邸御室ですが、2021年5月8日(土)〜6月6日(日)の計30日は特別に一般公開されます。今回は土蔵の扉が初めて開放される予定とのことで、昭和初期から御室の地に佇む蔵の空気を感じることもできます。
「嵐電1日フリーきっぷ・旧邸御室入館セット券」は、上記の一般公開期間に限り、大人用のみ1,400円で発売されます。通常は単独発売されていない、嵐電全線が1日乗り降り自由となる乗車券に、旧邸御室の入館券1枚(通常大人1,000円)がセットになっています(路線図は下図を参照)。嵐電沿線で社寺の特典割引や粗品進呈などが受けられる特典クーポンも付いています。発売箇所は四条大宮駅、西院駅事務所、帷子ノ辻駅、嵐山駅インフォメーションおよび北野白梅町駅です。
なお、旧邸御室への入館の際は、新型コロナウイルス感染拡大防止のためマスク着用が義務付けられています。また、文化財保護の観点から靴下の着用が求められています(ストッキングは不可)。