南海電気鉄道と泉北高速鉄道は、特急「ラピート」に使用している50000系車両を2022年11月1日(火)から当分の間、特急「泉北ライナー」として運行します。
(10月3日追記)「ラピート試乗会」の受付は定員に達したのですでに締め切られています。
狙い目はゆったりシートの5・6号車
50000系は、南海本線・空港線の難波駅〜関西空港駅間を結ぶラピート専用車両として製造されており、定期列車として他の特急列車の運用に就くのは初めてです。南海高野線と泉北高速線を直通運転する「泉北ライナー」(難波駅〜和泉中央駅間)のうち、平日5往復、土休日6往復の列車に50000系が充当されます。
泉北ライナーは通常4両編成ですが、50000系使用列車は6両編成での運転となります。50000系の5・6号車には2+1列配置で広いシートピッチの座席が採用されており、ラピートでは「スーパーシート」として異なる特急料金が設定されています。泉北ライナーでの運用時は5・6号車を含む全車両がレギュラーシート扱いとなり、従来と同一の特急料金(大人520円・小児260円)で利用できます。
今回の50000系運用開始に伴い、泉北沿線の居住者にラピートに慣れ親しんでもらうため、10月30日(日)に試乗会が実施されます。当日は和泉中央駅集合で、同駅を11:12に出発し、難波駅に11:43に到着する片道行程です。参加料金や特急料金は不要で、乗車券のみで参加できます。募集は100組200名を定員として先着順で行われ、10月3日(月)10:00から専用フォームでの受付が始まります(特急「泉北ライナー」「こうや」「りんかん」時刻表など詳細は下の図表を参照)。
高野線特急の自由席運用が解消
ところで、5月27日に小原田車庫(和歌山県橋本市)内で30000系車両の脱線トラブルが発生し、この影響により、高野線では特急車両の不足が生じています。一部の特急「こうや」「りんかん」は一般車両で代用され、現在も料金不要の自由席特急としての運行が続いています。
今回の50000系の運用変更に伴い、泉北ライナーとして運行している11000系車両が高野線特急列車に転用されます。これにより、高野線の自由席特急運用は終了し、11月3日(木・祝)以降はすべての特急列車が全車座席指定として運転します。
ただし、車両検査の都合により、特急「こうや」の一部に運休または運転区間変更が発生します。11月3日(木・祝)〜23日(水・祝)のうち、平日ダイヤで運転する日の特急「こうや」2往復については水・木曜が運休日となります。また、土休日ダイヤ運転日では「こうや」2往復が全区間運休となるほか、1往復については橋本駅〜極楽橋駅間で部分運休し、特急「りんかん」としての運転となります。