JR西日本は、関西国際空港と大阪・京都方面を結ぶ特急「はるか」について、一部列車の運休を終了し、2022年11月1日(火)からすべての列車の運転を再開します。
コロナ前に近い水際措置に
政府が10月11日(火)から新型コロナウイルスに関する水際対策を緩和することに伴うもので、インバウンド客を中心に関空の利用増加が見込まれるための対応です。運転を再開するのは、関西空港駅をおおむね10時〜22時に発着する「はるか」22本(京都駅発・関西空港駅行11本、関西空港駅発・京都駅行11本)です。1日の運転本数は現在の38本から60本へと増加し、1時間に約2本の運転が復活します。
新しい水際対策では、すべての帰国者・入国者に対してワクチン3回の接種証明書または出国前72時間以内の検査陰性証明書の提出を求める一方、空港での入国時検査は原則として実施されません。入国後の自宅や宿泊施設での待機、公共交通機関の利用制限なども求められません。
また、現在は1日50,000人程度とされている入国者総数の上限は撤廃され、外国人の入国時に日本の受入責任者が入力していた「入国者健康管理システム(ERFS)」による申請も不要となります。外国人観光客はパッケージツアー以外の個人旅行も解禁となります。併せて、現在は一時停止している、指定の国・地域からの外国人に対する査証(ビザ)免除措置についても10月11日(火)から運用が再開され、国際的な人の往来再開へ向けた体制へと舵が切られます(特急「はるか」の時刻表など詳細は下の図表を参照)。
コロナ禍の大減便を経て
新型コロナの影響を受け、JR西日本は2020年4月から在来線特急列車の減便を行っていますが、「はるか」は著しく利用が低下したため、全体の約半数の列車の運転が取り止められました。需要はさらに減衰し、2021年5月から約10か月間、1日わずか12本まで運転本数が絞られた時期もありました。
2022年6月10日から外国人観光客の受け入れが制限付きで再開されたことに伴い、関空利用者の回復を見込んで昼間時間帯の一部「はるか」が運転を再開しています。続いての今回の全列車再開により、約2年半ぶりに1日60本のフル運転が回復します。
なお、運転再開する列車の指定席は、2022年10月7日(金)の営業開始時間から発売が開始されます。