JR九州は2024年3月16日(土)にダイヤ改正を実施し、西九州新幹線と接続する特急「リレーかもめ」を増発して混雑緩和を図るほか、一部D&S列車(観光列車)の運転本数や時刻を見直します。
利用者増で福間駅の特急停車が拡大
西九州新幹線から博多方面へは、結節点の武雄温泉駅を始発とする特急「リレーかもめ」のほか、佐世保駅からの特急列車も一部列車の接続を受けています。現行の「みどり(リレーかもめ)14号」が運行している午前中は利用が多く、混雑緩和のため今改正で「リレーかもめ14号」が増発されます。佐世保駅始発の列車は単独の「みどり16号」として運行することで利用者の分散を図る考えです。
長崎本線では朝通勤時間帯、佐賀駅始発の特急「かささぎ204号」博多駅行が運転取り止めとなります。着席機会を補うため、同時間帯に運転する肥前鹿島駅始発の「かささぎ104号」吉塚駅行の編成両数が6両から8両に変更されます。
利用者数が増加傾向にある鹿児島本線の福間駅には、夜時間帯に特急「ソニック」の停車列車が3本拡大し、17時以降は小倉方面からの特急列車がおおむね1時間に1本停車するようになります。また、大分エリアから博多方面への最終列車である「ソニック60号」は運転時刻が約7分繰り上げられ、福岡市地下鉄空港線の最終列車(筑前前原駅行)に余裕を持って乗り換えできるようになります。
宮崎エリアの特急列車では、朝通勤・通学時間帯の延岡駅発・宮崎空港駅行「ひゅうが7号」と、深夜帯の南宮崎駅発・延岡駅行「ひゅうが18号」が運転取り止めとなります。「ひゅうが18号」の廃止に伴い、宮崎駅から延岡駅方面への最終列車は22:53発の普通列車に変更となります。
(JR九州2024年3月ダイヤ改正による新幹線・特急列車の変更点、D&S列車の運転時刻など詳細は下の図表を参照)
「A列車で行こう」は1往復が減便に
九州新幹線では、新大阪駅7:23発の下り「みずほ603号」鹿児島中央駅行が久留米駅に新たに停車(10:08発)し、関西・中国エリアから久留米エリアへの移動が便利になります。
D&S列車のダイヤは全体として縮小基調です。熊本エリアの三角線を走行する「A列車で行こう」は1往復の運転が削減され、1日2往復のダイヤとなります。三角駅行の下り2本は熊本県内最古の駅舎がある網田駅での停車時間を拡大し、乗車時間も現行より約15分長くすることで列車の魅力向上を図りたいとしています。
宮崎エリアの日南線では「海幸山幸」でも下り列車の運転時刻が見直され、おもてなし駅である飫肥駅で停車時間に余裕を設けることで乗車時間が約15分拡大します。一方、運転頻度の少ない「海幸山幸2・3号」については今改正で廃止となります。また、鹿児島エリアの指宿枕崎線で運行している「指宿のたまて箱」は、唯一の途中停車駅である喜入駅の停車が取り止められます。
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