東武鉄道は2023年3月18日(土)にダイヤ改正を実施し、東武スカイツリーライン・伊勢崎線・日光線・鬼怒川線では特急列車全般をニーズに合わせた運転体系へと見直します。
新宿発着の定期特急は2往復のみ
ダイヤが大きく変わるのは、JR東日本の新宿駅を発着する日光・鬼怒川方面の直通特急列車です。現在は1日4往復が毎日運転していますが、ダイヤ改正後、定期列車としての運転は東武日光駅・鬼怒川温泉駅発着がそれぞれ1往復の計2往復へと削減されます。ゴールデンウィークや紅葉の見頃など、利用が見込まれる時期には1〜3往復の臨時列車が柔軟に設定され、シーズンにより差が大きい利用状況に対応した輸送体制となります。
なお、改正後も毎日運転する午前の特急「日光1号」は、現行の新宿駅7:31発から約2時間繰り下がり、観光に利用しやすい運転時刻へと改められます(新宿駅9:34発・東武日光駅11:30着)。
また、日光・鬼怒川エリアでは、観光列車「SL大樹」「DL大樹」がほぼ毎日運転していますが、改正に合わせ日光線特急列車との接続が一部見直され、より利用しやすいダイヤとなります(JR直通特急と南栗橋駅停車特急の運転時刻など詳細は下の図表を参照)。
「南栗橋駅」に特急新規停車
今回のダイヤ改正から新たに、日光線の一部特急列車(上り3本・下り6本)が南栗橋駅に停車します。同駅の周辺エリアでは、東武も参画する産官学連携の次世代まちづくりプロジェクト「BRIDGE LIFE Platform南栗橋」が推進されています。都内通勤に便利な時間帯に特急を停車させることで、街全体の価値向上と定住促進を図りたい考えです。
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なお、東武が2021年10月に埼玉県久喜市と取り交わした包括連携協定に基づき、同市は市外からの移住者を対象に、特急券の購入補助制度を設けることを検討しています。
かつてはすべて6両編成だった伊勢崎線の特急列車ですが、500系車両「リバティ」の増備とともに、現在は全50本のうち22本が3両編成の「リバティりょうもう」での運転となっています。今回の改正では、利用の多い下り5本・上り6本の列車が6両編成の「リバティりょうもう」または「りょうもう」に変更され、特急の利用ニーズに合わせた車両数の適正化が図られます。
この結果、改正後は3両運転の列車本数が計11本に抑えられ、ここ数年、減少傾向だった伊勢崎線特急の全体輸送力は回復へと転じます。