オール2階建て新幹線「Max」残り1か月 24年間走破のE4系 上越新幹線で定期運行終了

上越新幹線で運転しているオール2階建て新幹線「E4系Max編成」は、2021年10月1日(金)をもって定期運行を終了します。

上越新幹線で運行しているオール2階建て新幹線E4系Max編成(HK-SAN/写真AC)
上越新幹線で運行しているオール2階建て新幹線E4系Max編成(HK-SAN/写真AC)

E4系は、日本初のオール2階建て新幹線「E1系」の後継形式として1997年12月20日に東北新幹線で運転を開始し、上越新幹線には2001年5月にデビューしました。2012年9月をもって東北新幹線での定期運行が終了し、現在は上越新幹線で10往復が定期列車として運転されています(時刻表は下表を参照)。

登場時の車体塗色は白と青のツートンカラーの境目に黄色の帯が施されていましたが、2014年に開催された「新潟デスティネーションキャンペーン」に合わせ、帯の色が「朱鷺(とき)」をイメージしたピンク色に順次変更されました。

基本編成は8両ですが、先頭車に分割併合装置を備えており、2本連結した16両編成における定員数1,634名は高速車両として世界最大を誇ります。愛称のMaxは“Multi Amenity Express”の略で、通勤・通学輸送の混雑緩和に貢献したほか、行楽やスキー輸送などでもマルチな活躍を果たしてきました。

JR東日本は、24年間走り続けたE4系が定期運行ラストランを迎えることに合わせ、さまざまな企画を展開しています。

現在運転しているE4系全7編成の先頭および最後部車両には、ラストランロゴのラッピングが施されています。車内売店スペース(5号車または13号車)にはカプセルトイ販売機(ガチャガチャ)が設置され、上越新幹線として運転した歴代の車両イラストをモチーフにした「ボトルキャップステージ」全10種類が発売されています(1回400円)。

上越新幹線停車駅の一部の「NewDays」「NewDays KIOSK」では、乗車記念や旅の思い出になるラストランオリジナルグッズが発売されています。Tシャツやパーカーなど衣料品、マグカップやノートなどの雑貨類のほか、大吟醸酒、米びつ、方向幕タオルなどの変わり種も含めて続々と新商品が登場しています。一部の商品は、新潟県内停車駅(越後湯沢駅・浦佐駅・長岡駅・燕三条駅・新潟駅)の店舗限定発売となっています。9月3日(金)からはオンラインショッピングサイト「JRE MALL」内のショップ「GENERAL STORE RAILYARD」でも一部のグッズが購入できるようになります。

【時刻表で解説】JR東日本 上越新幹線「E4系Max編成」 10月1日(金)定期運行終了

7月22日(木)からは、オリジナルデザインのスリーブとプレミアムカード(全5種類)が付いた「上越新幹線Maxありがとうオール2階建て弁当」の販売が開始されました。新潟県内の駅弁業者「神尾商事」「新潟三新軒」「川岳軒」が手がけており、それぞれ中身と販売箇所が異なります(各1,634円)。9月1日(水)〜12日(日)の期間中は、東京駅「駅弁屋 祭」でも数量限定で販売されます。また、車体デザインの白・青・ピンクをイメージした3色のスムージー「Maxラストランスムージー」が一部列車の車内販売と新潟駅売店で7月31日(土)から販売されています(550円)。

9月3日(金)からは、専用台紙と記念DVDがセットになった3種類の「Maxありがとう記念入場券」が「JRE MALL」で数量限定により発売されます(駅での発売は行われません)。そのほか、上越新幹線各停車駅のラストランオリジナルグッズ等の販売、鉄道博物館や車両センターでのトークショーや親子体験企画など、ラストランまでの期間を盛り上げるイベントが多数開催されます。

JR東日本は、E4系Max編成のラストラン専用ホームページを開設し、E4系の魅力を紐解くコンテンツや24年間の軌跡の振り返り、ラストランオリジナルグッズの情報などを掲載しています。