【特集】JR九州「割引きっぷ」見直し 値上げ幅は区間によってこんなに違う

JR九州が発表した「割引きっぷ」見直しに伴う発売終了および価格改定について、実際の利用者にどう影響するのか、主要区間ごとに詳細にチェックします。

新型コロナウイルス感染拡大により利用が減少していることを理由に、JR九州は2021年4月1日(木)からの割引きっぷの設定を大幅に見直します。窓口で購入する割引きっぷの多くが廃止される一方で、「JR九州インターネット予約」会員限定のきっぷはほとんどが継続発売されます。また、窓口用・ネット用ともに価格改定が行われ、設定区間によっては大幅に値上げとなるところもあります。

発売終了するきっぷ、値上げするきっぷ

設定されているすべての区間が3月31日(水)発売分をもって発売終了となるのは、窓口で発売している「九州新幹線2枚きっぷ」「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」「京都往復割引きっぷ」「大阪往復割引きっぷ」「神戸往復割引きっぷ」「新幹線往復割引きっぷ」です。また、九州等内の在来線に設定されている「2枚きっぷ」は、全51区間のうち31区間が同日発売分をもって廃止となります。なお、これらのきっぷは発売終了後も券面に記載された有効期限までは利用が可能です。

また、インターネットで発売している割引きっぷのうち、「つばめ限定! 九州ネット早割7」「JQ限定! 九州ネット早割14」については、3月31日(水)乗車分を持って発売終了となります。

価格が改定される割引きっぷも発表されています。窓口購入の「2枚きっぷ」は、在来線9区間が4月1日(木)発売分から値上げされます。九州新幹線と高速バス「B&Sみやざき」を乗り継ぐ経路で利用できる「B&Sみやざき2枚きっぷ」は、設定されている全5区間で4月1日(木)発売分から値上げとなります。

インターネット限定の割引きっぷについても、4月1日(木)乗車分から値上げとなる区間があります。「九州ネットきっぷ」は、九州新幹線経由83区間のうち15区間(在来線とのまたがり経路を含む)が値上げとなります。九州新幹線専用の早期割引商品「九州ネット早割3」「九州ネット早割7」は全区間で値上げとなります。「B&Sみやざきネットきっぷ」も値上げとなる一方、設定が4区間追加されます。

九州新幹線は価格競争から離脱へ

今回の割引きっぷでいちばん大きな影響を受けるのは、九州新幹線のみを利用する区間です。「九州新幹線2枚きっぷ」は窓口で乗車当日まで購入できる2枚つづりの回数券で、往復でも2人での利用でも使える手軽な割引きっぷでしたが、2021年3月をもってすべての区間で廃止となります。

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