北総鉄道「日本一高い鉄道」挽回へ 22年運賃値下げ 最大105円安く 通学定期は65%引き

北総鉄道は、北総線の運賃を平均15.4%値下げすると発表し、2022年10月1日(土)から実施する予定です。

北総鉄道7300形電車(ちゃんこちゃんこ/写真AC)
北総鉄道7300形電車(ちゃんこちゃんこ/写真AC)

運賃が高額と言われてきた北総鉄道ですが、長年の懸案であった累積損失が解消し、経営健全化の道筋がついたことを機に値下げを実施します。2021年11月19日(金)付で国土交通省に対して、すでに認可されている上限運賃の範囲内で設定する運賃を変更する届出が行われました。同社は、ポストコロナにおける輸送動向や沿線の将来を展望しながら、利用者の声や沿線自治体のまちづくり施策との整合性などを総合的に考慮したとしています。

通学定期運賃は割引率が拡大され、現行から64.7%という大幅な値下げ率により改定されます。家計への負担となる通学定期を大きく引き下げ、子育て世代への配慮や若い世代の入居促進を目指しているとのことです。例えば、「京成高砂駅〜印旛日本医大駅間」の通勤定期運賃は、1か月定期が現行の15,430円から5,080円に改定され、10,350円の値下げとなります(主な区間の定期運賃比較は下表を参照)。

普通運賃は現行から11.6%値下げされます。初乗り運賃は現行の210円(ICカード利用の運賃は203円)から190円(IC188円)に引き下げられます。今回の運賃改定ではおおむね10〜20kmの中距離帯が重点的に値下げされ、値下げ幅は最大100円、IC利用なら105円となります。現行の580円(IC同額)から改定後480円(IC475円)となる区間は、「京成高砂駅〜新鎌ケ谷駅間」「新鎌ケ谷駅〜千葉ニュータウン中央駅間」などです(普通運賃比較は下表を参照)。北総線エリア内の移動を促進し、沿線全体の活性化につながるような運賃体系にしたとのことです。

また、通勤定期運賃も普通運賃に準じ、平均で13.8%値下げされます。例えば「京成高砂駅〜新鎌ケ谷間駅間」の1か月定期は現行の24,880円から4,720円値下げの20,160円、6か月定期なら現行の134,360円から25,490円値下げされ、108,870円に改定されます(主な区間の定期運賃比較は下表を参照)。

北総鉄道は、運賃値下げにより地域インフラとしての利便性を高め、事業基盤の維持・向上を目指していくと話しています。

【図表で解説】北総鉄道 2022年10月1日(土)から運賃を値下げ

また、京成電鉄も11月19日(金)、成田空港線(成田スカイアクセス線)で一部の運賃を値下げすることを国交省に届け出ました。北総鉄道の値下げと同日の2022年10月1日(土)から実施予定です。

通学定期運賃は北総鉄道と同じく割引率を高く設定し、京成高砂駅〜印旛日本医大駅経由〜成田空港駅の区間内で現行よりも66.9%値下げされます。普通運賃と通勤定期運賃については、京成高砂駅・東松戸駅・新鎌ケ谷駅・千葉ニュータウン中央駅・印旛日本医大駅の各駅相互間の利用のみが改定対象で、北総鉄道が値下げする運賃と同額になります。成田湯川駅・空港第2ビル駅・成田空港駅を発着する成田スカイアクセス線の普通運賃・通勤定期運賃は現行通りで、スカイライナーの京成上野駅〜成田空港駅間の運賃も変わりません。