小田急沿線ベーカリー「HOKUO」全店営業終了へ 一部「DONQ」に転換 かつて関西にも

小田急グループの北欧トーキョー(神奈川県座間市)は、運営するベーカリー「HOKUO」全店舗の営業を終了します。

小田急新宿駅構内にあるベーカリー「HOKUO the Garden新宿西口店」(Katsumi/TOKYO STUDIO)
小田急新宿駅構内にあるベーカリー「HOKUO the Garden新宿西口店」(Katsumi/TOKYO STUDIO)

1988年(昭和63年)、製パン企業の北欧(現・北欧STプラン、札幌市)と小田急グループとの合弁会社として北欧トーキョーが設立されました。現在は小田急電鉄の100%子会社となっており、東京・神奈川・埼玉の1都2県に手作り創作パン「HOKUO」39店舗を展開しています。

しかしながら、「事業環境が大きく変化していることを踏まえた結果」として、2022年2月28日(日)(予定)をもって北欧トーキョーの全店舗が営業を終了します(店舗一覧は下表を参照)。

このうち、小田急沿線に出店している店舗のうち10店舗は2022年3月15日(火)付で同業のドンク(DONQ、神戸市)へ事業譲渡されます。対象店舗は「OX経堂店」「千歳船橋店」「祖師ケ谷大蔵店」「新百合ケ丘店」「相模大野店」「海老名店」「本厚木ミロード店」「伊勢原店」「中央林間店」「湘南台店」で、これらは3月下旬以降、ドンクの店舗として順次営業が開始されます。

また、小田急電鉄はドンクと業務提携に関する基本協定書を結び、今後は両社で飲食関連の事業や商業施設内の店舗開発などにおいて連携を進めます。小田急グループは、地域の暮らしを豊かにする「食」の充実に引き続き取り組んでいくとしています。

【図表で解説】北欧トーキョーのベーカリー「HOKUO」全店舗閉店

ちなみに、1985年(昭和60年)には旧北欧と南海電気鉄道との合弁会社である北欧フードサービスがつくられ、「HOKUO」ブランドのベーカリーは関西にも進出していました。その後、曲折を経て南海グループを離脱したのち会社名はアルヘイムフードサービス(大阪市)となり、店舗ブランドも「アルヘイム」に変更されています。