西九州新幹線の発車・車内メロディは向谷実氏作曲 「長崎くんち」の銅鑼の音も JR九州

 JR九州は、2022年秋頃に開業する西九州新幹線(武雄温泉駅〜諫早駅間)の各駅および新幹線車内でオリジナルの発車メロディ・車内メロディを導入します。

西九州新幹線と大村線の接続駅となる建設中の新大村駅(nozomi500/写真AC)
西九州新幹線と大村線の接続駅となる建設中の新大村駅(nozomi500/写真AC)

発車メロディは西九州新幹線の5駅(武雄温泉駅・嬉野温泉駅・新大村駅・諫早駅・長崎駅)で新幹線ホームの発車時に使用されます。また、新幹線車内での駅到着時には案内放送とともに車内メロディが流されます(路線図は下図を参照)。

今回導入されるメロディはフュージョンバンド「カシオペア」のもとキーボーディストとして知られる向谷実(むかいやみのる)さんの作曲によるものです。向谷さんとJR九州との縁は深く、九州新幹線各駅(新鳥栖駅〜鹿児島中央駅間)や博多駅(在来線)の発車メロディ、D&S列車「或る列車」「A列車で行こう」などの車内BGMなども手がけています。また、向谷さんが代表取締役を務める音楽館(東京都品川区)が開発した軽量ホームドアは、全国で初めてJR九州の筑肥線で本格採用されています。

【路線図で解説】JR九州 西九州新幹線に発車メロディ・車内メロディ導入

発車メロディは駅ごとに異なり、駅周辺の情景やまちのイメージを織り込んだコンセプトが設定されています。長崎駅の発車メロディは「長崎くんち」の銅鑼(どら)で始まり、鎮魂の意味を込めた浦上天主堂と大浦天主堂の鐘の音もアレンジされています。ほかにも、武雄温泉駅には温泉街のシンボルである朱塗りの楼門のイメージ、諫早駅には電子機器や半導体工場など発展する産業のイメージが盛り込まれるなど、その土地ごとの趣向が凝らされています(コンセプトは上表を参照)。

車内メロディは「西九州から新しい風が吹く」をコンセプトに、新たに誕生した西九州新幹線のイメージが表現されているとのことです。