大糸線の存続 地元との議論を開始 南小谷〜糸魚川間 利用者数ピーク時の9割減 JR西日本

JR西日本は、大糸線の南小谷駅〜糸魚川駅間を存続させるための方法について検討を始めると発表しました。

大糸線で運行しているキハ120形気動車(morcadesign/写真AC)
大糸線で運行しているキハ120形気動車(morcadesign/写真AC)

同区間35.3kmの利用者数(通過人員)は直近の2020年度で1日あたり50人、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前の2018年度でも1日あたり102人という水準で(出典: JR西日本「データで見るJR西日本」)、1992年(平成4年)度のピーク時から90%以上減少しているとのことです(路線図と通過人員推移のグラフは下図を参照)。理由としてJR西日本は人口減少や少子高齢化に加え、道路整備の進展など取り巻く環境の大きな変化を挙げています。

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こうした状況を沿線の地方自治体などと共有しながら、「大糸線活性化協議会」などを通じて地元と一体になり、生活および観光利用を軸とした大糸線とその沿線地域を活性化する取り組みを重ねているとのことです。

【路線図で解説】JR西日本 大糸線 南小谷〜糸魚川間 今後について議論を開始

2022年3月から始める新たな動きとして、沿線自治体等で構成する「大糸線利用促進輸送強化期成同盟会」内に振興部会を設置してもらい、地域の方たちと幅広い議論を行うことにしたと明らかにしました。この部会では地域の現状や公共交通の概況、利用状況、移動の特性、沿線住民のニーズなどを共有し、地域活性化や将来にわたる路線存続のための方法について幅広く話し合うとしています。議論の内容は適宜、取りまとめを実施するとのことです。