JR東日本は、豪雨災害により一部区間で不通となっていた只見線が2022年10月1日(土)に全線で運転再開することを記念し、沿線への旅行に便利な臨時列車を運転します。
秘境ローカル線の旅、再び
只見線は、2011年7月に発生した新潟・福島豪雨により、只見川にかかる複数の橋りょうが流出するなどの甚大な被害を受けました。運転を見合わせている会津川口駅〜只見駅間(27.6km)の復旧工事は完了しており、営業運転再開に向けた試運転が始まっています。同区間は福島県が鉄道施設と土地を保有、JR東日本が運行を行う上下分離方式により運営することが取り決められ、10月からは災害前と同本数となる上下各3本の定期列車が運転されます。
運転再開する只見線の魅力を存分に味わってもらえるよう、10月の土日祝日に「只見線満喫号」「只見Shu*Kura」「風っこ只見線紅葉号」の3つの臨時快速列車が設定されます。
「只見線満喫号」は、復旧区間を含む会津若松駅〜只見駅間で計7日間運転されます。鉄道開業当時の客車をイメージしたキハ110系「レトロラッピング車両」が使用され、11年ぶりにつながる秘境ローカル線に思いを馳せる旅を演出します(臨時列車の時刻表など詳細は下の図表を参照)。
景色も「利き酒」も楽しめる
新潟が誇る「日本酒」がコンセプトの観光列車「越乃Shu*Kura」は10月22日(土)・23日(日)の2日間、「只見Shu*Kura」として新潟駅から只見駅まで直通運転します。只見線の大自然を眺めながら、厳選された県内の銘酒や地元の味覚を楽しむ旅に出かけましょう。
10月29日(土)・30日(日)に運転される「風っこ只見線紅葉号」には、眺望の良さが自慢の観光列車「びゅうコースター風っこ」編成が使用されます。運転区間は会津若松駅〜只見駅間で、只見川を渡りながら進む只見線の絶景、色づく紅葉を間近で感じられそうです。ただし、今回は窓枠を取り付けての運転となり、オープンエアのトロッコ運行ではない点はご留意ください。
「只見線満喫号」は3両のうち2両が指定席、「只見Shu*Kura」「風っこ只見線紅葉号」は全車指定席で運転されます。指定席券は乗車日の1か月前10時からインターネット予約サービス「えきねっと」や駅窓口などで発売が開始します。