今年も大晦日終夜運転 253本の臨時列車 近鉄 「ひのとり」伊勢へ 奈良には「鹿」車両も

近畿日本鉄道(近鉄)は、2022年大晦日から2023年元日にかけて一部路線を除いて終夜運転を実施するとともに、年末から年始にかけて特急・一般列車の臨時列車を運転します。

近鉄80000系電車「ひのとり」(画像提供: 近畿日本鉄道)
近鉄80000系電車「ひのとり」(画像提供: 近畿日本鉄道)

「ならしかトレイン」終夜運転に初登場

終夜運転は吉野線、田原本線、湯の山線、志摩線、鳥羽線(五十鈴川駅〜鳥羽駅間)を除く全区間で実施され、特急列車29本、一般列車224本の臨時列車または運転区間延長列車が設定されます。近鉄の終夜運転は、新型コロナウイルス感染症の影響によリ2020年度の実施が見送られましたが、2021年度から再開し、2年連続の実施となります。

大晦日終夜運転では2021年度と同様、通常は名阪特急を中心に運行している「ひのとり」を使用した特急列車が大阪・名古屋から伊勢方面に運行します。運転区間は大阪難波駅(一部は大阪上本町駅)〜五十鈴川駅間および近鉄名古屋駅〜五十鈴川駅間で、いずれも大晦日から元日にかけて3往復運転され、伊勢神宮への初詣輸送を担います。

2022年12月5日(月)から運転を開始するラッピング列車「ならしかトレイン」も、奈良線で臨時普通列車の運用に入ります。イラストレーターの「げみ」さんがオリジナルで描き下ろした、奈良の風景や鹿などのイラストが車体外装に全面ラッピングされています。車内には鹿の形のつり革、鹿の背中をイメージしたシートなどの装飾が施され、乗って楽しい車両に仕立てられています。

なお、奈良線の大阪難波駅〜近鉄奈良駅間では大晦日深夜、団体専用列車「楽」を使用した初詣列車が2往復運転されます。2021年度は誰でも乗車できる臨時の快速急行列車として運転され、鉄道ファンの間で話題となりました。今年度はツアー形式となり、事前に専用Webページからの申し込みが必要です。受付は2022年11月28日(月)10:00から開始しています(終夜運転の運転間隔、終夜運転実施区間の路線図など詳細は下の図表を参照)。

【路線図で解説】近鉄 2022年度年末年始に終夜運転を含む臨時列車を運転

ケーブルカーも終夜運転

近鉄が運営する鋼索線・索道線でも、大晦日から元日にかけて計109往復の臨時運転が実施されます。生駒ケーブルは、鳥居前駅〜宝山寺駅間で約10分間隔による終夜運転が実施されますが、宝山寺駅〜生駒山上駅間は始発時刻の繰り上げのみで、5:30頃からの運転開始となります。また、西信貴ケーブルでは終夜運転、葛城山ロープウェイでは始発時刻の繰り上げが実施されます。

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正月三が日と、成人の日を含む三連休にも、大阪〜伊勢方面および名古屋〜伊勢方面に臨時の特急列車が設定されます。このうち、近鉄名古屋駅〜宇治山田駅・鳥羽駅間を運転する一部の特急列車は「ひのとり」車両で運転します。また、南大阪・吉野線の大阪阿部野橋駅〜橿原神宮前駅・吉野駅間でも年始の臨時特急列車が運転されるほか、一部の路線では快速急行・急行列車などの臨時列車または運転区間延長が計画されています。

なお、近鉄全線は2022年12月30日(金)〜2023年1月3日(火)まで土・休日ダイヤでの運転となります。また、2022年12月31日(土)〜1月3日(火)運転分の特急券については前売り開始日が変則となり、2022年12月1日(木)10:30から一斉に発売を開始するので注意が必要です。