ほくほく線 最高速度引き下げでどれくらい遅く? ダイヤ改正 「超快速」「快速」も終了

ほくほく線などで運行している北越急行HK100形電車(kotatata/Photolibrary)
ほくほく線などで運行している北越急行HK100形電車(kotatata/Photolibrary)

北越急行は2023年3月18日(土)にダイヤ改正を実施し、ほくほく線内の最高速度を95km/hに抑えることで所要時間を見直すほか、超快速および快速列車を普通列車に置き換えてすべての列車を各駅停車で運転します。

“国内最速”「はくたか」の後継列車が終焉

北陸新幹線が開業する2015年3月まで、ほくほく線は首都圏と北陸地方を最短時間で結ぶ幹線級の役割を担っていました。越後湯沢駅で上越新幹線と接続して運行していた特急「はくたか」は、ほくほく線内を160km/hで走行し、国内の狭軌在来線での最速列車という称号は現在も破られていません。

現在のほくほく線の最高速度は、保有車両HK100形の性能に合わせた110km/hです。停車駅の少ない超快速「スノーラビット」が下りのみ1本運転されており、越後湯沢駅〜直江津駅間を1時間1分で結んでいます。そのほか、主要駅のみに停車する快速列車が下り1本・上り2本設定され、同区間を1時間8〜18分で運転しています。

今回のダイヤ改正では、超快速・快速列車計4本が普通列車に置き換えられ、「はくたか」の流れを汲む速達化を目的とした列車の設定がなくなります。一部の普通列車が通過している大池いこいの森駅も、改正後は全列車が停車し、すべての列車がほくほく線内の各駅に停車するようになります。

併せて、ほくほく線内の最高速度が95km/hに引き下げられることにより、各駅間の運転時間が全面的に見直されます。普通列車(快速を除く)で比較した場合、ほくほく線全線(六日町駅〜犀潟駅間)の平均所要時間は、現行の53分から1時間1分へと8分長くなります(ダイヤ改正前後のほくほく線の所要時間、運転時刻の比較など詳細は下の図表を参照)。

【時刻表で解説】ダイヤ改正前後のほくほく線の所要時間、運転時刻の比較

えちごトキめき鉄道への直通運転も廃止

1日の運転本数は現在は19往復ですが、改正後は平日18往復、土休日17往復となります。昼間時間帯の上下それぞれ2本の列車が1本に統合されるほか、土休日は朝時間帯でも1往復が運転取り止めとなります。また、利用実態に合わせた編成両数の見直しも行われます。

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平日ダイヤでは、朝夕の通勤・通学時間帯については運転本数は変わりませんが、JR上越線・信越本線の接続列車が一部変更となります。土休日ダイヤは首都圏方面との新幹線接続が重視されており、上越線の越後湯沢駅まで乗り入れる直通列車の設定が平日と比べて増やされています。

なお、ほくほく線上り列車から上越新幹線へ乗り継ぐ際、越後湯沢駅始発の上り「たにがわ」に接続するパターンが現在の3本から5本(土休日は4本)に増やされ、着席機会の増加が図られます。一方、上下各1本で実施しているえちごトキめき鉄道妙高はねうまライン新井駅までの乗り入れは廃止となり、ダイヤ改正後は直江津駅発着に見直されます。