新型2300系に加え9300系にも“座席指定車両” 阪急が京都線で 名称「PRiVACE」に決定

阪急電鉄は、2024年夏頃から京都線に導入する同社初となる座席指定サービスの名称を「PRiVACE(プライベース)」に決定し、専用車両のイメージを一部公開しました。

プライベート感あふれるデッキ付き1扉車両

阪急によると「プライベート空間を確保したい」「着席してゆったりと移動したい」という利用者のニーズが近年強まっているとのことです。大阪〜京都間では京阪電気鉄道が「プレミアムカー」、JR西日本が「新快速Aシート」の名称で先行して座席指定サービスを提供しており、阪急は新型車両の投入時期に合わせて満を持して参入します。

「PRiVACE」はPRIVATE(プライベート)とPLACE(場所)を掛け合わせた造語で、“自分時間”が過ごせるプライベート感というコンセプトを表現したネーミングとなっています。

イメージパースによると、座席指定車両は中央部のみの1扉車で、ダイヤ型の窓ガラスが印象的な扉の両側に「PRiVACE」のロゴが掲示されます。車内に入ると、デッキを挟んだ左右に2つの客室が設けられ、各室には通路を挟んで1人掛けと2人掛けのシートが7列並びます。どの席に座っても車窓を楽しめるよう側窓の位置は各列に対応しています。

座席定員は1両あたり40名で、扉に近い箇所には大型荷物スペースが設けられます。デッキで区切られた2つの客室スペースは車両半室分とコンパクトで、プライベート感や安心感の醸成に一役買っています。玄関の開き戸をイメージさせる扉脇の手すり、一般車両よりも濃い色合いの木目調を使用した内装など、居心地の良さを感じさせる工夫も随所に見られます。

(阪急の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」専用車両イメージ、特急の停車駅など詳細は下の図表を参照)

【路線図で解説】阪急の座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」専用車両イメージ、特急の停車駅

将来は1時間あたり4〜6本利用可に

座席指定サービスは、2024年夏から営業運転を開始する新型の特急車両「2300系」のほか、京都線で主に特急として運用している「9300系」車両の一部でも提供されます。座席指定車両はともに8両編成のうち大阪方から4両目に連結されます。

2024年夏頃の開始当初は、京都線の特急系列車(特急・通勤特急・準特急)で1時間あたり2〜3本の頻度でサービスが提供されます。その後は順次、編成が増備され、2025年頃には1時間あたり4〜6本へと対象列車が拡大する予定です。

運賃とは別に座席指定料金が必要で、専用のWebサイトで事前に列車と座席を予約・決済してからの利用となります。サービス開始日や料金水準、座席のデザインや快適性などが気になるところですが、追加情報は決まり次第告知していくとのことです。

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