名古屋鉄道は、豊田線・犬山線と名古屋市交通局鶴舞線との相互直通運転用として、新型通勤車両500系を2026年度から導入します。
名鉄はこの区間用として、鶴舞線との共通仕様である20m車体・片側4ドアの100系車両を1978年から運行しています。赤系塗料のスカーレットレッドをまとった鋼製車体の存在感ある外観、側面固定窓や横引きカーテンといった特徴的な内装は、地下鉄線内でいまも異彩を放っています。
約38年ぶりとなる新形式500系は、名古屋本線などで活躍している9500系と同等の最新技術を採用した相互直通対応バージョンとなります。VVVFインバータ制御装置に炭化ケイ素(SiC)半導体を用いることで、100系と比較して消費電力を最大35%削減する省エネ性能を持ちます。
前面外観は左右非対称のデザインで、名鉄伝統カラーの赤に加え、同社の経営ビジョンスローガン「名鉄×WAO!」ロゴに使われている青を追加して斬新さを追求しています。車内は木目調の丸みを帯びた大型袖仕切り、ベージュ系の壁、明るい青色のシート生地など、全体的に柔らかな雰囲気を意識した造りです。
500系は2026年度に最初の6両編成1本が導入され、以降も順次新造しながら老朽化の進む100系車両を置き換える計画です。