「脱・難解なターミナル」名鉄名古屋駅の拡張計画が始動へ 移設・線路倍増で空港アクセス用ホームも 完成いつ?

名古屋鉄道は、同社最大のターミナルである名鉄名古屋駅を再整備することを決め、2026年度から駅の移設と機能拡張に着手します。

リニア中央新幹線の開業を控えた名古屋駅では、あらゆる移動手段へのスムーズな乗り換えを実現する「スーパーターミナル構想」が名古屋市を中心に進められています。名鉄は、名鉄名古屋駅ビルを含めた約52万平方メートルの広い敷地に商業施設やオフィス、ホテルなどを一体化した高層ビルを建てる再開発計画を近畿日本鉄道などと共同で事業化することを決定しました。

1954年(昭和29年)に現在の構造となった名鉄名古屋駅は、施設の老朽化が進み、同一ホームに複数方面の列車が発着することからわかりにくいと評されることもしばしばです。ほかにもホームやコンコースが狭い、段差が多い、改札口が多数分散しているなど多くの課題を認識している名鉄は、周辺のスーパーターミナル化を「千載一遇の機会」と捉え、再開発と同時並行で国際レベルの機能的で先進的な駅へと再整備します。

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運行を継続しながらの工事は2段階で行われ、1期リニューアルでは地下1階に拡張したホームを設け、それを上下に挟む地上1階と地下2階にそれぞれ改札口を配置します。各階を結ぶエレベーターなどを増設して段差問題を改善するほか、案内設備には最新技術を導入します。2033年度の使用開始を予定していますが、現在の駅の範囲外となる再開発ビルの地下に線路2線を敷設してスペースを確保するため、ホームは現在の名鉄グランドホテル地下付近まで移設されます。

続く2期リニューアルでは、現在の駅施設を撤去した跡地に2線を追加で敷設して4線化し、運行上のボトルネックを解消します。ホームやコンコースをさらに拡張し、中部国際空港へ行く乗客のわかりやすさ向上のため「空港アクセスホーム」を設置するほか、ホームドアの設置、複数ルートのバリアフリー化も行います。新生・名鉄名古屋駅の完成は2040年代前半を予定しており、再整備に約3200億円を投資する名鉄は、鉄道ネットワークや空港アクセスの機能を強化して旅客シェアの拡大を目指します。

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