名古屋鉄道(名鉄)は、2021年10月30日(土)にダイヤ改正を行い、一部の区間で列車本数の削減などを行います。
今回のダイヤ改正は、新型コロナウイルスの影響による利用客の需要減少に対応するためと位置づけられています。主な内容は、支線系統を中心とした昼間および夜間時間帯のダイヤ見直しと、瀬戸線における昼間時間帯の列車種別の変更です。
豊川線、尾西線および各務原線では、昼間時間帯に運転本数の見直しや運転区間の変更が行われます。
豊川線では、11時〜14時台に国府駅〜豊川稲荷駅間を運転する普通列車のうち14本の運転が取り止められ、1時間あたり本数が現行の4本から改正後は2本に半減します。尾西線では、10時〜14時台に津島駅〜名鉄一宮駅間運転の普通列車20本について、運転区間が森上駅〜名鉄一宮駅間に縮小されます。これにより、1時間あたりの本数は森上駅〜名鉄一宮駅間では現状の4本のままですが、津島駅〜森上駅間は4本から2本に削減されます。
各務原線では、犬山駅〜名鉄岐阜駅間を10時〜14時台に運転する列車のうち20本(犬山駅〜三柿野駅間を急行運転)について、犬山駅〜三柿野駅間の運転が取り止められます。1時間あたりの本数は、三柿野駅〜名鉄岐阜駅間は現行ダイヤと同じ4本が維持されますが、犬山駅〜三柿野駅間については現行の急行2本・普通2本から、普通列車のみの2本に変更されます。
深夜時間帯の列車の運転本数や運転区間が見直されるのは、名古屋本線、豊川線、竹鼻線、羽島線および広見線です。
名古屋本線では、須ケ口駅〜名鉄岐阜駅間を運転する21時台の普通列車について、平日のみ上下各1本が削減されます。豊川線では、平日のみ21時台の国府駅発 豊川稲荷駅行の普通列車が1本減便されます。
竹鼻線・羽島線では、平日は笠松駅〜新羽島駅間の普通列車のうち22時台の上下各2本が運転取り止めとなります。土休日は、22時台の新羽島駅発 名鉄岐阜駅行の普通列車2本について運転区間が縮小され、行先が笠松駅に変更されます。また、広見線では、犬山駅〜新可児駅間の22時台の普通列車について、平日・土休日とも新可児駅発1本、犬山駅発2本の計3本が削減されます。
ダイヤ改正では、瀬戸線の栄町駅〜尾張瀬戸駅間を10時〜15時台に運転してる準急列車がすべて普通列車に置き換えられます。この時間帯の1時間あたりの列車種別は、現行ダイヤの準急2本・普通4本から、普通列車のみ6本に改められます。運転間隔が均一化され、よりわかりやすいダイヤになるとのことです。また、準急の止まらない6駅(清水駅・尼ケ坂駅・森下駅・矢田駅・守山自衛隊前駅・瓢箪山駅)では、1時間あたりの停車列車が4本から6本に増加します。
上記以外にも、一部の列車において時刻、行先、編成両数等の変更があります。名鉄公式サイトのダイヤ検索は、10月初旬以降に新ダイヤに対応するとしています。なお、冊子版「名鉄時刻表」の発売およびポケット時刻表の配布は行われないとのことです。
名鉄は、利用客の需要が今後、回復局面にあると判断した場合は、柔軟にダイヤの再構築を図っていくとしています。