南海電気鉄道は、高野線の難波駅〜極楽橋駅間を結ぶ新たな観光列車を2025年度末から運行開始します。
南海は現在、世界遺産に登録された高野山へ向かう観光列車として橋本駅〜極楽橋駅間で「天空」を2009年から運行しています。「通勤ズームカー」と称される22000系(のちに2200系)を改造した2両編成で、ワイドな車窓とワンビュー座席、展望デッキなどを備え、山岳区間の自然を五感で楽しめる仕掛けが施されています。
新しい観光列車は「天空」に代わる位置付けで、難波駅発着へと運転区間を拡大するとともに、各車両に特色を持たせた4両編成となります。ただの移動手段ではなく、列車の旅そのものが特別な体験となるような観光列車を目指すとのことで、高級感を重視した内装、快適な座席、パノラマビューを楽しめる車窓などが盛り込まれます。
サービス面では、アテンダントによるきめ細かな対応や、地元の食材を使用した食事の提供が計画されています。南海は新観光列車について「高野山観光だけでなく、ラグジュアリーな旅行を好む方々など」もターゲットとして訴求したい考えで、付加価値に見合った料金設定とすることも検討しています。
今回のリリースでは車内イメージが一部公開されましたが、外観デザインや車両形式、新造車両もしくは車両の改造により投入されるのかは現時点では明らかにされておらず、今後の発表に注目です。