JR東日本は、上越新幹線の大宮駅〜新潟駅間で行っている最高速度向上のための地上設備工事に完了のめどが立ち、2023年春から所要時間を短縮すると発表しました。
東京〜新潟1時間半切るか
現在の大宮駅〜新潟駅間の最高速度は240km/hですが、サービス向上のため、2023年春のダイヤ変更から275km/hに引き上げるよう準備が進められています。新ダイヤの詳細は決まり次第発表するとのことですが、所要時間は最大で7分程度短縮する見込みです。現行ダイヤの最速達列車(下り「とき311号」)は東京駅〜新潟駅間を1時間36分で運行していますが、速度向上により1時間半以下で走破する列車が登場する可能性があります。
併せて、大宮駅〜高崎駅間で線路を共用する北陸新幹線についても、最大で2分程度の所要時間短縮が見込まれています(各新幹線の区間別最高速度を示した路線図は下図を参照)。
今回の速度向上の対象となった大宮駅〜新潟駅間では、騒音対策が必要な地上設備の測量が2019年5月から始められ、吸音板の設置、防音壁のかさ上げなどの工事が現在も行われています。また、JR東日本が中心となって新幹線のために開発した、音の回折や干渉のメカニズムを応用した騒音低減装置「NIDES」の設置も進められます。一連の対策工事は2022年度末までに完了する見通しが立ったとしています。
なお、今回の最高速度向上を機に、上越新幹線は2022年度末までにすべての列車がE7系車両に統一され、E2系の運用は終了する予定です。