【特集】JR北海道が2021年春に18駅を廃止 特急・快速・普通列車の減便も

札幌圏輸送の減便・運転区間延長

平日と同じ本数を運転している土休日の朝時間帯において、一部列車を土休日運休とすることで輸送力を需要に合わせます。土休日運休となる列車は、札幌駅〜新千歳空港駅間の快速「エアポート」6本、手稲駅方面〜札幌駅〜江別方面の普通列車が5本、学園都市線の普通列車が2本です。また、日中〜夜間時間帯で利用が比較的少ない普通列車(札幌駅〜手稲駅方面3本、札幌駅〜千歳駅方面4本)は運転取り止めとなります。

学園都市線では、札幌駅〜あいの里公園駅・石狩当別間を区間運転する列車のうち10本が北海道医療大学駅まで延長されます。

JR北海道 札幌圏各線の変更点

普通列車の速達化・運転区間延長・減便

旧型気動車キハ40形で運転している普通列車の一部は最新の「電気式気動車H100形」に置き換わり、所要時間を短縮するとともにバリアフリーなどのサービス向上が図られます。

宗谷本線の旭川駅〜名寄駅間では、快速・普通列車37本のうち34本がH100形に置き換わります。後述する駅廃止なども含めて、同区間で最大31分(平均13分)速達化されます。また、札幌駅〜旭川駅間に特急「ライラック」「カムイ」を利用した場合の札幌駅〜名寄駅間の所要時間も短縮されます。特に、名寄行の快速・普通列車3本は速達化により旭川駅の発車時刻が繰り下がるため、札幌駅を現行の1本後に発車する特急列車からも接続できるようになり、札幌の滞在時間が30分拡大します。

そのほか、室蘭線の長万部駅〜東室蘭駅間(全列車)と室蘭駅〜苫小牧駅間(以下、一部列車)、石北線の旭川駅〜上川駅間についても、H100形投入により普通列車の所要時間が短縮されます。

JR北海道の普通列車に使用される電気式気動車H100形
JR北海道の普通列車に使用される電気式気動車H100形

道内各線において、朝の通勤時間を除いて、利用の少ない普通列車の廃止または編成両数の減車が行われます。廃止される列車の本数は、函館本線の滝川駅〜旭川駅間1本、根室本線6本、留萌本線3本、宗谷本線2本、石北本線1本です。

普通列車ではこのほか、函館本線の旭川駅19:30発、深川行は滝川行に区間延長され、滝川駅で岩見沢行および富良野行列車に乗り換えができるようになります。

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