【特集】日本初! 横浜に4月22日開業 海外で活躍する「都市型ロープウェイ」とは?

テムズ川上空90mを夜間飛行〜ロンドン

ロンドンでは、テムズ川を挟んだドックランズ地区とグリニッジ地区を結ぶ都市型ロープウェイ「エミレーツ・エア・ライン」が運行されています。2012年ロンドン夏季オリンピック大会に合わせて建設され、アラブ首長国連邦の航空会社「エミレーツ航空」の命名権により名付けられました。全長1,100mの循環式ロープウェイの最高地点は地上90mに達し、テムズ川上空からロンドン市街を見渡せます。

所要時間は片道5分で、運賃は大人3.5英ポンド(約500円)、子ども1.7英ポンド(約240円)です。地下鉄などを運営するロンドン市交通局が運営しており、交通カード「オイスターカード」や、クレジットカード・スマートフォンでの非接触決済にも対応しています。

ユニークなのは、19時を過ぎると運行速度が低下し、片道12分の「夜間飛行体験」に切り替わる点です。テムズ川に映える夕焼けや、暮れゆくロンドンの夜景をじっくりと楽しむことができます。しかも、追加料金はかかりません。

テムズ川上空飛行が楽しめるロンドン「エミレーツ・エア・ライン」
テムズ川上空飛行が楽しめるロンドン「エミレーツ・エア・ライン」

【路線図で解説】世界の都市型ロープウェイ〜ロンドン篇

高層ビルをかすめるロープウェイ〜ニューヨーク

高層ビルの立ち並ぶマンハッタン島2番街と、イースト川のルーズベルト島を結ぶ都市型ロープウェイ「ルーズベルト・アイランド・トラムウェイ」は、知る人ぞ知るニューヨークの観光スポットです。「トラムウェイ」と言うと路面電車を思い浮かべますが、アメリカ英語では「空中路面電車」というニュアンスでも用いられているようです。観光客だけでなく、地域住民の足としても利用されています。

1976年に米国で最初のロープウェイとして開業しました。両方向のケーブルに定員125名の大型キャビンが吊り下げられており、940mの区間を約3分で移動します。山岳ロープウェイで一般的な交走式ロープウェイが採用されており、一度に大量の人を輸送できる一方、運転間隔が7〜15分と長いのが難点です。

ニューヨーク市地下鉄の「MTAメトロカード」による支払いにのみ対応しており、運賃は大人2.75米ドル(約280円)、同伴の子ども(身長約1.1m以下)は3名まで無料です。7日間乗り放題カード(33米ドル)を購入すれば、「ルーズベルト・アイランド・トラムウェイ」にも追加料金なしで乗車できます。

ニューヨークの都市型ロープウェイ「ルーズベルト・アイランド・トラムウェイ」
ニューヨークの都市型ロープウェイ「ルーズベルト・アイランド・トラムウェイ」

【路線図で解説】世界の都市型ロープウェイ〜ニューヨーク篇

丘と海と島が一気に楽しめる〜シンガポール