夕ラッシュ時のいずみ野線は日中並の本数に
3月13日(土)ダイヤ改正では、平日の夕通勤時間帯においても、下り列車の運行パターンが変更されます。全体の運転本数は変わりませんが、横浜駅〜湘南台駅間を運行するいずみ野線各停のうち半数は、横浜駅〜海老名駅間の本線快速にシフトされます(下表を参照)。
本線の運転本数は9本から12本へと増えますが、いずみ野線の運転本数は1時間あたり9本から6本へと、日中時間帯と同じ頻度に減らされます。相鉄によると、種別や行先ごとの車内混雑の平準化を図って見直したとしています。
新宿方面からの特急海老名駅は、現行ダイヤと同じく1時間あたり3本運転されます。西谷駅で快速海老名駅行に接続するほか、瀬谷駅で追い越した各停海老名駅行に大和駅で乗り換えることができます。
なお、夕通勤時間帯における上記の運行パターンは、現行ダイヤでは横浜駅発18:00頃〜20:00頃に行われていますが、新ダイヤでは17:30頃〜19:30頃に前倒しとなります。相鉄では利用実態に合わせた見直しとしており、社会全体で帰宅時間が早まっていることが伺えます。
終電繰り上げと夜間の列車大幅削減
3月13日(土)ダイヤ改正では、安全対策に関する作業時間を確保するため、終電時刻の繰り上げが実施されます。対象は相鉄JR直通線を除く相鉄線全線で、おおむね15〜20分程度の繰り上げとなります。横浜駅を基準にすると、海老名駅行終電は現在平日ダイヤが0:35発、土休日ダイヤでは0:15発となっていますが、改正後は平日・土休日とも0:15発に統一されます(下表を参照)。なお、始発列車の時刻繰り下げは行わないとしています。
なお、1月20日(水)以降、緊急事態宣言に伴う国土交通省ならびに神奈川県の要請により、一部の終電時刻が変更となっていますが、ダイヤ改正の内容とは異なるので注意が必要です。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、特に利用客が減少している22時以降の夜間時間帯の運行も見直されます。平日ダイヤと土休日ダイヤをほぼ同じとし、現行の土休日ダイヤ並の運転本数に改められます。横浜駅を発車する平日22時以降の運転本数は、現行の29本から改正後は23本へと大幅に減少します。
ダイヤ改正ではそのほか、羽沢横浜国大駅発・西谷駅行の列車が早朝時間帯に増発(平日2本、土休日1本)されます。これにより、羽沢横浜国大駅を発車する平日6・7時台の西谷駅方面の列車本数はともに2本から3本に増加し、最大47分開いていた運転間隔が20分程度へと改善されます。
都心直通運転から1年あまり、コロナ禍も加わり…
JR線直通による都心直通運転を果たした2019年11月30日のダイヤ改正。以降、相鉄では新宿方面と横浜方面、さらに本線といずみ野線の利用動向のバランスを注意深く観察していたことでしょう。その状況下で、新型コロナウイルス感染症の影響による全体の輸送需要の落ち込みという要素も加わりました。3月13日(土)ダイヤ改正は「終電繰り上げ」「種別と行先の再配分」「全体本数の削減」が一度に行われる、想像以上の大規模なダイヤ改正となります。