南海電気鉄道は、2021年5月22日(土)に南海線で終電繰り上げを含むダイヤ改正を実施し、あわせて高野線の終電時刻も繰り上げます。
高石市内で進められている連続立体交差事業の進捗に伴い、ダイヤ改正同日から高師浜線は約3年間、列車の運行が休止されバスによる代替輸送となります。また、南海本線の上り線は5月22日(土)始発から高架上での運転を開始します。これにより、羽衣駅および高石駅の中心位置が移動することに伴い「営業キロ程」が変わるため、一部の区間の普通運賃および定期運賃が変更となります。
ダイヤ改正では、新型コロナウイルス感染症拡大による利用状況の変化にあわせ、空港線の輸送力が見直されます。特急「ラピート」は、昼間時間帯(下り難波駅8時〜16時台発、上り関西空港駅9時〜17時台発)の運転本数が、現行ダイヤの1時間あたり2本から改正後は1本となり、全体では上下各9本の減便となります(27%減)。なお、利用状況や感染拡大防止の観点から、ダイヤ改正後も一部の特急ラピートが運休となります。当分の間運休する列車は下り難波駅10時〜16時台発の7本、上り関西空港駅11時〜17時台発の7本です(平日・土休日とも)。
空港急行は、8両編成で運転している列車の一部が6両編成に減車され、全体本数に占める8両編成の割合は75%から37%に低下します。2019年4月6日に実施されたダイヤ改正では、関西国際空港を利用するインバウンド客の増加に対応するため、多くの空港急行が8両編成に増強されました。コロナ禍の影響で状況は180度変わり、約2年ぶりの方針転換となります。
22時以降の深夜時間帯の列車本数も見直されます。平日ダイヤでは。空港急行下り1本が区間急行に置き換えられるほか、空港急行下り1本・上り2本、区間急行下り1本および普通下り1本が減便となります。土休日ダイヤでも空港急行下り1本が区間急行に置き換えられるほか、空港急行上り1本および普通下り1本が減便されます。平日・土休日とも運転取り止めとなる下り普通列車は、難波駅0:25発の住ノ江駅行最終列車です。南海線の難波駅発最終列車は、現行ダイヤより17分繰り上げの急行・泉佐野駅行(0:08発)または、25分繰り上げの普通・羽倉崎駅行(0:00発)となります。
そのほか平日ダイヤでは、難波駅発下り普通列車のうち羽倉崎駅行・みさき公園駅行の各1本がいずれも和歌山市駅まで運転区間が延長されます。また、和歌山市駅発上り普通列車のうち泉佐野駅行となっている2本が難波駅まで運転区間が延長されます。
南海線ダイヤ改正にあわせ、高野線の終電時刻も5月22日(土)から繰り上げられます。難波駅0:25発の各停・堺東駅行が運転取り止めとなるため、ダイヤ改正後の難波駅発最終列車は15分繰り上げの区間急行・三日市町駅行(0:10発)または、25分繰り上げの各停・千代田駅行(0:00発)となります。