経営厳しい横浜市営地下鉄 普通回数券を発売終了 「昼間割引回数券」は対象時間を拡大

 横浜市交通局は、利用状況等を踏まえて地下鉄回数券を一部発売終了するなどの見直しを実施します。

市営地下鉄ブルーラインで運行している横浜市交通局3000A形電車(Fuha_Wakana/写真AC)
市営地下鉄ブルーラインで運行している横浜市交通局3000A形電車(Fuha_Wakana/写真AC)

市営地下鉄で発売している回数乗車券のうち、曜日や時間帯の制限なく利用できる「普通回数券」(きっぷ10枚分の運賃で11枚)は2022年3月31日(木)をもって発売が終了します。購入済みの普通回数券については、発売終了後も有効期間中(発売日から3か月間)はそのまま利用できます。

一方で、朝ラッシュ時間帯の混雑緩和と昼間時間帯の利用を促進するため、「昼間割引回数券」(同12枚)は適用時間が変更となります。現在、平日は「10:00〜16:00」に限り利用できますが、2022年4月1日(金)からは「9:00〜16:00」となり1時間前倒しされます。土日祝日および1月2日・3日、12月30日・31日については今後も終日利用可能です(詳細は下表を参照)。

そのほかの「土休日割引回数券」(同14枚)および「通学割引回数券」「障害者割引回数券」はこれまでと同じく引き続き発売されます。

【図表で解説】横浜市交通局 地下鉄回数券の見直し

交通局によると、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、市営バス・地下鉄の乗客数は2021年度に入ってもコロナ禍前より2〜3割程度の減少が続いているとのことです。新しい生活様式の定着などにより、今後もコロナ禍前の水準まで回復することは見込みづらく、経営への影響が続くと見ています。

普通回数券の割引による負担相当額は2020年度で約6580万円と計上されており、現状を踏まえて発売を終了することにより経営の改善を図りたいとしています。