2022年12月31日(土)大晦日、西日本エリアではJR西日本、名古屋市交通局、近畿日本鉄道(近鉄)、西日本鉄道(西鉄)などの鉄道事業者が終夜運転や最終列車の時刻繰り下げを実施します。
近鉄ほぼ全線で250本規模
近鉄は、元日朝にかけて特急列車を含む約250本の規模で臨時列車(運転区間延長を含む)を運転します。対象は一部の区間を除く全線で、大阪・名古屋から伊勢方面へは「ひのとり」車両で運転する深夜の臨時特急列車も設定されます。また、正月三が日を中心に臨時列車を増発し、伊勢神宮(三重県伊勢市)、橿原神宮(奈良県橿原市)などへの初詣のお出かけを便利にします。
近鉄の終夜運転や臨時列車の情報は、11月29日(火)の記事「今年も大晦日終夜運転 253本の臨時列車 近鉄 「ひのとり」伊勢へ 奈良には『鹿』車両も」で詳細をお伝えしています。
名古屋地区では、名古屋市交通局も上飯田線を除く市営地下鉄各線で終夜運転を実施します。いずれも約30分間隔で、日本有数の初詣参拝者数を誇る熱田神宮(名古屋市熱田区)などへの交通手段が確保されます。詳しくは、12月13日(火)の記事「名古屋地下鉄で初詣へ 大晦日3年ぶり終夜運転 年始から駅名変更も 『名古屋城駅』誕生」をご覧ください(西日本エリアの終夜運転等の運転計画など詳細は下の図表を参照)。
関西地区では近鉄のほか、京阪が3年ぶりの大晦日終夜運転を実施します。京阪線各線と「石清水八幡宮参道ケーブル」で夜通し運転し、一部の特急・急行列車では座席指定特別車両「プレミアムカー」の年越し営業も行います。京阪の終夜運転と正月ダイヤについては、12月7日(水)の記事「終夜運転復活! 3年ぶり盛り上がる京阪のお正月 プレミアムカー年越し運行 プレゼントも」で解説しています。
「USJ」カウントダウンは3年ぶり
JR西日本は、京阪神エリア7路線で終電以降、おおむね3時頃まで臨時列車を運転します。対象路線にはJRゆめ咲線(桜島線)も含まれ、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市此花区)で3年ぶりに開催されるカウントダウンイベント「NO LIMIT! カウントダウン2023」への来場者の利用も見込んでいます。
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また、沿線に住吉大社(大阪市住吉区)がある南海電気鉄道は、南海線の難波駅〜高石駅間で大晦日深夜2時台まで運転時間帯を延長します。水間鉄道も大晦日は2時台まで延長運転を行い、沿線地域から水間寺(水間観音、大阪府貝塚市)への初詣輸送にあたります。
Osaka Metro(大阪メトロ)、阪急電鉄、阪神電気鉄道など、大晦日に終夜運転や終電延長を行わない事業者もあるものの、関西圏全体としては復調傾向にあるようです。
そのほか、北陸地区では、富山地方鉄道が鉄道線の電鉄富山駅〜岩峅寺(いわくらじ)駅間に、計12本の臨時列車「開運号」を寺田駅経由・南富山駅経由の両ルートで運転します。同社は市内電車でも2時頃まで臨時便を出し、一部の電車は富山港線との直通運転を行います。
九州では、西日本鉄道(西鉄)が天神大牟田線で恒例の大晦日終夜運転を行い、太宰府天満宮(福岡県太宰府市)のある太宰府駅まで西鉄福岡(天神)駅、大牟田駅の両方向から臨時列車を運転します。また、福岡市交通局は「年越し臨時列車」として、地下鉄全線で大晦日深夜2時台まで計36本の臨時列車を運転する計画です。熊本電気鉄道は、御代志駅〜藤崎宮前駅間に上下各3本の臨時列車を運転し、藤崎八旛宮(熊本市中央区)への初詣参拝者の利便を図ります。