北海道“最古参”キハ183系 登場36年で完全引退 ラストランは「グリーン車3両」特別編成

JR北海道は、気動車特急車両「キハ183系」の定期運行を2023年3月17日(金)で終了し、その後は4月にかけて臨時列車や団体専用列車としてラストラン運転を実施します。

先頭車1両、グリーン車1両に復刻塗装が施されたJR北海道キハ183系気動車(中村 昌寛/写真AC)
先頭車1両、グリーン車1両に復刻塗装が施されたJR北海道キハ183系気動車(中村 昌寛/写真AC)

函館・稚内・網走へ最後の疾走

1986年(昭和61年)にデビューし、北海道内各地で特急列車として活躍してきたキハ183系ですが、現在は石北本線の特急「オホーツク」「大雪」に使用されています。この定期運行はダイヤ改正前日の2023年3月17日(金)をもって終了することが決まっており、36年間走り続けた同系式を見られるのも残りあとわずかです。

JR北海道は、道内で現役最古参の特急車両となったキハ183系にスポットを当てたキャンペーン「いまこそ輝け! 北のキハ183系」を2021年12月から展開してきました。そのファイナルとなる第5弾イベントとして、最後の乗車を楽しんでもらえるよう、定期運行終了後の2023年3月〜4月に道内各地でラストラン運転を実施します。

ラストランの初回は2023年3月25日(土)で、特急「キハ183系北斗」として札幌駅から函館駅まで室蘭本線経由で運転します。翌26日(日)は函館駅発の特急「キハ183系ニセコ号」に列車名が変わり、“山線”の通称で知られる函館本線ニセコ駅経由で札幌駅まで運転します。

2023年4月に入り、1日(土)・2日(日)は宗谷本線に向かう特急「キハ183系サロベツ」となり、札幌駅〜稚内駅間を2日間で1往復します。ラストラン最終日となる4月9日(日)・10日(月)は、札幌駅〜網走駅間を2日間で1往復する特急「キハ183系オホーツク」で運転します(キハ183系ラストランの運転時刻など詳細は下の図表を参照)。

【時刻表で解説】JR北海道 「キハ183系ラストラン」臨時列車を運転

「ノースレインボーエクスプレス」も引退

ラストランにはいずれもキハ183系5両編成が使用され、指定席は全国のJR駅などで一般発売されます。1・2号車はデビュー当時の復刻塗装車両が連結される予定です。さらに、最終日の網走方面への運転では、中間にグリーン車を3両組み込んだ特別編成でラストランが飾られます。また、いずれの運転日も、それぞれ異なるデザインが施された「乗車証明書」のプレゼントが用意されます。

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そのほか、キハ183系車両は旅行会社による団体貸切列車として、2023年4月7日(金)・8日(土)の2日間、札幌駅〜函館駅間を異なるルートで往復します。この日も、グリーン車3両の特別編成による運用となります。ツアーを企画するクラブツーリズム(本社:東京都新宿区)によると、現在準備中で、発売準備が整い次第、公式Twitterで告知を行うとのことです。

キハ183系のリゾート列車仕様として活躍した「ノースレインボーエクスプレス」車両も引退を迎えるにあたり、団体貸切列車としてラストラン運転が実施されます。2023年4月27日(木)運転分は阪急交通社(本社:大阪市)、最終日を含む28日(金)〜30日(日)の3日間運転分はクラブツーリズムがツアーを企画しており、それぞれ現在発売中です。

これまでキハ183系が走った全道10駅では現在、「いまこそ輝け! 北のキハ183系 記念入場券」のメモリアルバージョンが発売中です。ラストラン運転期間に合わせ、当初は2023年3月末までの予定だった発売期間が4月末まで延長されます。併せて、石北本線ゆかりの5駅で入場券を購入した方への「5駅達成特別カード」プレゼント企画についても期間が延長され、応募締切は4月30日(日)消印有効になります。