気仙沼線BRT「自動運転バス」を1年半運休 性能向上し“レベル4”認証へ 無人運転も視野

JR東日本は、気仙沼線BRT(バス高速輸送システム)で2022年12月5日に営業運転を開始した自動運転バスについて、将来的に無人運転も可能な「自動運転レベル4」の認証取得を目指した取り組みを始めます。

気仙沼線BRTで運行しているJR東日本のBRT専用大型自動専用バス(画像提供:JR東日本)
気仙沼線BRTで運行しているJR東日本のBRT専用大型自動専用バス(画像提供:JR東日本)

BRT専用道ならではの自動運転システム

気仙沼線BRTでは、従来の線路敷地に整備された専用道区間のうち、柳津駅〜陸前横山駅間の4.8kmが自動運転に対応しています。2018年度から各種試験を積み重ねており、2020年度からは日野自動車の大型ハイブリッドバス「ブルーリボン」を改造した専用の自動運転バス1台が運用されています。

この区間の専用道にはICタグ付きの磁気マーカーが埋め込まれており、バスに備え付けられている磁気センサーで検知することで自車位置を高精度で推定することができます。位置情報は無線伝達システムと連携しており、すれ違い区間では自動的に退避して安全に交互通行します。

また、バスには周囲の障害物を検知する各種センサーやカメラなどが備え付けられており、これらの技術を組み合わせることで最高速度60km/hでの自動運転が実現しています。

各地のバス事業者は、少子高齢化の進展によるドライバー不足に悩んでおり、持続的に公共交通を運営する上での大きな課題となっています。気仙沼線BRTの現在の自動運転は、国土交通省が定める分類では「レベル2」相当で、運転者が乗務して常に周辺監視を行うことが必要条件となっています(気仙沼線BRT自動運転区間の地図、迂回運行の概要、自動運転レベルの分類など詳細は下の図表を参照)。

【路線図で解説】気仙沼線BRT自動運転区間の地図、迂回運行の概要、自動運転レベルの分類

ドライバー不足の課題を技術で解決

JR東日本が目指すのはレベル4への引き上げで、運転者に代わりシステムが周辺監視することにより、特定条件下ですべての運転タスクを自動化するものです。これには、障害物検知能力を向上させるなど、自動運転バスの安全性・信頼性をさらに高めるとともに、関係箇所との協議、必要なデータ取得を経て審査を受ける必要があります。

目標時期は2024年秋頃で、60km/h走行の自動運転レベル4は、実現すると日本で初めての事例となります。完全自動運転による省人化も視野に入っていますが、気仙沼線BRTではレベル4引き上げ後も当面の間、有人運転が続けられます。

レベル4への引き上げと並行して、自動運転区間を陸前横山駅から志津川駅方向へ延伸する工事も実施されます。延伸後の自動運転区間は、志津川駅まで約1.1kmの場所にある専用道終端の「水尻川アクセスポイント(AP)」までとなり、距離は10.7kmと現在の2倍強まで延びます。

なお、自動運転レベル4の認証取得に向けて車両改修やテスト走行を行うため、2023年5月1日(月)から2024年秋頃まで、自動運転バスの運用は休止となります。また、延伸工事に伴い、柳津駅〜水尻川AP間では一般道への迂回運行が実施されます。期間は2023年5月8日(月)〜11月30日(木)の予定で、迂回終了までの間、柳津駅と陸前横山駅では臨時乗降場所への移設が行われます。

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