近鉄が大晦日に終夜運転 臨時特急に「ひのとり」 深夜の観光特急「あをによし」初登場

近畿日本鉄道(近鉄)は、2023年大晦日から2024年元日にかけて一部の線区を除いて終夜運転を実施するとともに、初詣の利便を図るため正月三が日を中心に年始臨時列車を増発します。

年末年始の終夜運転や臨時特急列車としても運行する近鉄80000系電車「ひのとり」
年末年始の終夜運転や臨時特急列車としても運行する近鉄80000系電車「ひのとり」

終夜運転本数は昨年より5本増加

大晦日から元日にかけての臨時列車(運転区間の延長を含む)の運転本数は合わせて258本です。新型コロナウイルス感染症の影響がない2019年度の396本には及びませんが、昨年度の253本から5本増加しており、需要の回復ぶりが伺えます。

終夜の臨時特急列車は35本が設定され、そのうち、大阪難波駅(一部大阪上本町駅)・近鉄名古屋駅と五十鈴川駅を結ぶ各6本、計12本には同社のフラッグシップ車両である名阪特急「ひのとり」が使用されます。また、大阪難波駅〜近鉄奈良駅間に臨時特急4本が新設されるほか、京都駅〜橿原神宮前駅・五十鈴川駅間、大阪阿部野橋駅〜橿原神宮前駅間などの区間でも臨時特急が運行されます。

普通列車(一部急行・準急列車)は計223本の臨時運行が計画されており、終夜運転または終電時間の繰り下げが実施されます。ただし、田原本線、吉野線、湯の山線、鳥羽線(五十鈴川駅〜鳥羽駅間)と志摩線は対象外で、通常の終電・始発時刻での運転となります。生駒ケーブルや西信貴ケーブル、葛城山ロープウェイでも終夜運転や始発便の繰り上げが行われます。

終夜運転の実施に合わせ、大阪難波駅、大阪上本町駅、近鉄奈良駅と近鉄名古屋駅の各主要ターミナルでは深夜の留置車両を休憩スペースとして開放します。また、一部の駅構内にあるコンビニエンスストア「ファミリーマート」を終夜営業するなど、グループで連携して終夜運転の利便性向上を図ります。

そのほか、2024年1月1日(月・祝)〜3日(水)の正月三が日、6日(土)〜8日(月・祝)の三連休にも、伊勢方面や橿原神宮方面を中心に特急を含む臨時列車が設定されます。なお、12月30日(土)〜1月3日(水)は土休日ダイヤでの運転となります。

(近鉄が大晦日から元日にかけて実施する初詣列車ツアー、終夜運転の実施線区など詳細は下の図表を参照)

【路線図で解説】近鉄が大晦日から元日にかけて実施する初詣列車ツアー、終夜運転の実施線区

初詣列車ツアーに団体専用列車「楽」も

近鉄は特急・一般列車の越年終夜運転に加え、大阪難波駅〜近鉄奈良駅間を直行で運転する「2024年新春 大阪⇔奈良初詣列車ツアー」の参加募集を行います。元日0時台〜4時台にかけて往路・復路各2本が運転され、そのうち1往復には観光特急「あをによし」、もう1往復は団体専用列車「楽」が使用されます。

「楽」車両による終夜運転は昨年度に続いての実施となりますが、古都・奈良をイメージした豪華な内外装をまとい2022年4月に営業運転を開始した「あをによし」が終夜運転に投入されるのは今回が初めてです。

4コースから選べ、募集人数は「あをによし」使用コースが各84名、「楽」使用コースが各100名です。大人1名あたりの旅行代金は「あをによし」が2,030円、「楽」が1,700円で、子ども、乳幼児代金の設定もあります。旅行代金には片道運賃・料金のほか、記念品代(乳幼児を除く)も含まれています。予約はWebのみで、2023年11月28日(火)14:00から近鉄公式サイトで受付が開始します。

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