地下鉄空港線に「4000系」 30年ぶり新型車両 福岡 子どもと一緒に楽しく乗れる工夫も

福岡市交通局は、地下鉄空港線・箱崎線に導入する新型車両「4000系」のデザインや機能を決定し、2024年秋頃から営業運転を順次開始すると発表しました。

地下鉄空港線・箱崎線で2024年秋頃からの営業運転開始を予定している福岡市交通局4000系電車の外観デザインイメージ(画像提供:福岡市交通局)
地下鉄空港線・箱崎線で2024年秋頃からの営業運転開始を予定している福岡市交通局4000系電車の外観デザインイメージ(画像提供:福岡市交通局)

40歳超えた「1000N系」は廃車へ

現在、空港線・箱崎線の輸送を担う車両は、第一期区間の室見駅〜天神駅間の開業とともに1981年(昭和56年)から運行を開始した1000系と、博多駅〜福岡空港駅間の延伸に合わせて1993年(平成5年)に登場した2000系の2形式です。その後、走行装置の更新や内外装の改修、バリアフリー設備の整備などの大規模改修を受け、形式名はそれぞれ「1000N系」「2000N系」へと変更されています。

このうち、車齢が40年を超え老朽化した1000N系を18編成、計108両の新型車両で置き換える方針が決まり、交通局は2022年7月に総額100億円で川崎車両(本社工場:神戸市)に製造を発注しました。約30年ぶりとなる新形式の名称は4000系に決まり、第1編成は2024年4〜5月頃に車両基地に搬入され、秋頃に運用を開始する予定です。

4000系の外観の特徴は平面と直線を基調とした先頭車両の前面形状で、曲面スタイルの1000N系・2000系からデザインの指向が大きく変化しています。現行車両の外観を継承したブルーのラインに加え、空の玄関口である福岡空港や「希望の未来」をイメージしたスカイブルーの帯が車体中央に配され、ホームドア越しでも新型車両が来たことがひと目で識別できます。

(福岡市地下鉄空港線・箱崎線に導入される新型車両4000系の内装、フリースペースなど詳細は下の図表を参照)

【図表で解説】福岡市地下鉄空港線・箱崎線に導入される新型車両4000系の内装、フリースペース

2歳児が「ひとり立ち」で景色を楽しめる

快適さを追求した車内の座席は、通勤車両として国内最大の一人あたり480mm幅が確保されています。明るく広がりを感じられる空間となるよう、袖仕切りや荷棚などにガラスが多用されているのも特徴です。各ドア上部に設置される3画面の案内表示器は、うち2画面が路線図や次駅などの運行案内に、もう1画面はニュースや広告などの配信に活用されます。

福岡空港駅方の先頭6号車に新設される「フリースペース」では、身長85cmほどの2歳児でも「ひとり立ち」で車窓を楽しめるよう片側の窓が大型化されます。子どもや車椅子利用者の近くで一緒に過ごせる保護者・介助者向けの1人掛け座席も用意され、2つの方向から座れる点がユニークです。通路を挟んだ反対側には、キャリーバッグを袖仕切り越しに支えて利用できる座席が設置されます。

ほかにも各号車の端部にベビーカー・車椅子の優先スペースが設けられ、床や壁には一般部と区別しやすいカラーが施されます。優先席の対象を示すステッカーに「小さなお子さま」を新たに追加し、ここでも子育て世代に優しい車両であることをアピールします。一部の優先席には、座面を通常より60cm高くして仕切りの肘掛けを設け、立ち座りの動作負担を軽減できる座席が採用されます。

各車両に4台設置される車内防犯カメラは、映像を乗務員が確認できるほか、地下鉄では国内初となるリアルタイムでの遠隔監視機能も備えられます。この機能がついた防犯カメラは既存車両の2000N系や、七隈線3000系、3000A系にも順次、展開される予定です。また、運行中の車両の状態を遠隔監視できるシステムが導入され、車両故障などの発生時でも迅速に状況を把握することができます。

最新技術の採用にも積極的で、4000系のモーターには高効率な「同期リラクタンスモーター」が営業列車として世界で初めて本格導入されます。使用電力量が既存車両から約20%低減でき、材料にレアメタルを使用しないことから資源の有効活用にも貢献します。また、カーブに合わせて車軸が可動する「リンク式片軸操舵台車」も採用され、カーブ通過時の安定性向上と走行音低減も実現します。

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