JR西日本は、2021年10月2日(土)にダイヤ改正を実施し、近畿エリアにおいて昼間時間帯の列車を削減します。
JR西日本によると、新型コロナウイルスの影響を受け、近畿エリアの利用客数はコロナ禍前と比較して約3〜4割落ち込んでいるとのことです。特に減少率の高い夜間・深夜時間帯については、2021年3月13日に実施したダイヤ改正において終電繰り上げを含む見直しが行われました。構造改革を早期に進めるために前倒しで実施される10月ダイヤ改正では、夜間・深夜の次に減少率が高いとされる昼間時間帯を中心に、列車本数と利用状況の差異が大きい区間について列車本数が見直されます。
近畿エリアでは、1日あたり平日ダイヤで36本、土休日ダイヤで60本の列車が削減されます(対象区間の路線図は下図を参照)。
JR京都線・JR神戸線では、京都駅〜高槻駅間および須磨駅〜西明石駅間の一部の普通列車が土休日のみ運転取り止めとなります。下り列車では、京都駅11時〜12時台および15時台の始発列車8本が高槻駅始発に、須磨駅10時〜11時台の西明石駅行4本が須磨駅止まりにそれぞれ変更されます。上り列車では、西明石駅10時〜11時台の始発4本が須磨駅始発に、高槻駅10時〜12時台の京都駅行8本が高槻駅止まりとなります。これらの区間では、当該時間帯の普通列車の本数が1時間あたりおおむね8本から改正後は4本へと削減されます。
琵琶湖線では、米原駅〜長浜駅間でおおむね10時〜15時台の新快速列車の一部が運転取り止めとなり、米原駅行または米原駅始発として運転されます。この区間の1時間あたりの本数は、現行のおおむね2本から1本へと削減されます。
山陽本線・赤穂線では、おおむね10時〜15時台において、姫路駅〜播州赤穂駅間および相生駅〜上郡駅間を運転する列車の一部が削減されます。姫路駅〜網干駅間では、1時間あたりの本数が現行のおおむね4本から改正後は3本に、網干駅〜播州赤穂駅間および相生駅〜上郡駅間では1時間あたり2本から1本へと見直されます。
大和路線では、大阪環状線方面〜加茂駅間を運転している大和路快速が見直し対象となります。おおむね11時〜15時台の一部の列車について、奈良駅〜加茂駅間の運転が取り止められます。これにより、奈良駅〜木津駅では1時間あたりの運転本数がおおむね6本から5本に、木津駅〜加茂駅間では2本から1本へとそれぞれ削減されます。
そのほか、関西本線の加茂駅〜柘植駅間で運転時刻が見直されます。これは、大河原駅〜笠置駅間において、災害に伴い速度を落としての運転が実施されるためです。
10月2日(土)ダイヤ改正では、北陸・北近畿・南紀・瀬戸内・山陰の西日本各エリアにおいても昼間時間帯を中心に、計67本の列車ダイヤが見直されることが発表されています。