コロナ禍より前から予告されていた終電繰り上げ
メンテナンス部門の働き方を改善するため、終電時刻を繰り上げることについてJR西日本の動きは早く、全国の鉄道事業者に先がけて2019年10月から告知し、周知を図ってきました。その後、新型コロナウイルス感染拡大によるライフスタイルの変化もあり、JR東日本をはじめとする首都圏エリアなどで各事業者が続々と追従しているのは既報のとおりです。
2021年3月13日(土)のダイヤ改正では京阪神主要路線で深夜時間帯が見直され、終電時刻が10〜30分程度繰り上げられます。対象となる路線は琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線(米原駅〜姫路駅間)、湖西線(京都駅〜永原駅間)、嵯峨野線(京都駅〜園部駅間)、奈良線、学研都市線(京田辺駅〜京橋駅間)、JR東西線、JR宝塚線(大阪駅〜新三田駅間)、大阪環状線、大和路線(加茂駅〜JR難波駅間)および阪和線(天王寺駅〜和泉砂川駅間)です。
例えば、大阪駅を出発する終電は、JR京都線の高槻駅行が現行の0:31から約21分早まり改正後は0:10に、JR神戸線の西明石駅行が0:28から約24分早い0:04にそれぞれ変更されます。JR西日本では、東京方面からの最終新幹線との接続については、可能な限り確保すると説明しています。
各路線で列車を削減
利用状況に合わせて列車の本数を削減することも発表されています。まず、湖西線では、おおむね11〜15時台の京都駅〜近江舞子駅間を運転する普通列車の一部は、京都駅〜堅田駅間に運転区間が縮小されます。また、土休日のおおむね10〜16時台に運転している京都駅〜堅田駅間の普通列車は取り止めとなります。
嵯峨野線では、平日朝時間帯に設定されている園部方面行の快速列車が普通列車に変更され、利用が集中していた普通列車の混雑緩和が図られます。平日に合わせて、土休日朝に運転している快速列車も普通列車に変更されます。また、おおむね10〜16時台に京都駅〜嵯峨嵐山駅間運転の普通列車が取り止められます。
大阪環状線では、土休日のおおむね10〜12時台に京橋駅〜桜島駅間で運転しているJRゆめ咲線直通列車の一部が運転取り止めとなります(一部列車については大阪駅〜桜島駅間のみ取り止め)。JRゆめ咲線の平日7〜9時台についても、西九条駅〜桜島駅間で一部列車が取り止められます。
そのほか、北陸方面特急「サンダーバード」、南紀方面特急「くろしお」の一部列車が毎日運転から金・土・日曜・祝日運転に、北近畿方面特急「こうのとり」「きのさき」の一部列車が毎日運転から土・日曜・祝日運転に変更されます。これらはいずれも、多くの利用が見込まれる時期にはその他の曜日にも運転を行うとしています。